目覚め〜庇い〜 ページ5
私は彼を突飛ばし自分へと打たれた弾に腹部と膝あたりを貫かれ、その場に人形のように倒れた。
そして私に突飛ばされた彼は、体勢を整え私を見て
「ッ!おいっ!」
意識が朦朧としているなかなんとか重く感じる体を起こした私は私の元へ近寄ってくる彼を見る。
『ッ!...まだ...敵がいるんだから油断、禁物だよ...』
出血がかなりひどい...
「んなことより、手前なんで俺を庇った...手前に俺を庇う理由なんてねぇだろ!」
彼はそんなことをいい怒鳴った。
『さっき、いったよ?...私はし、にたいって...し、ねれば私なんだっていいの、に...貴方がしんだらもともこうもないじゃん...それに...』
それに______
『貴方は、こん、なところで、しんじゃ...だめ...』
「はぁ!?」
『貴方に、は多分、私と違って...居場所が、あると、おもうから...それに、貴方を、待ってる人がいる、って思う、から...だから...こそ、こんなところで、しんじゃだめ...』
なぜだかわからないが私は彼がそんな風に見えた。
だからこそ彼がしぬなんてそんなのいけないんだと思って......私は...
『生きて』
そう呟いた。聞こえたのか彼は酷く驚いた顔で目を見開いた。
そこで私の意識は途切れた。
「あ、おいっ!」
彼の声を最後に。
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くるみ - とても面白いので、できたら名前設定を好きな名前に変えられるようにしてください。……おねがいします。 (2018年6月23日 12時) (レス) id: 31ba52f844 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:双葉 夢希 | 作成日時:2018年4月25日 8時