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黒春 仕事 ページ3

少女は「この下り何回目よもう!!!」と、怒って立ち去って行った。おじさんは、少しおろおろしたのち、「あ、まだそのまま!頭挙げないでね、そう、そのままッ!三分ぐらいッッ!!!」と、私に命じ、パタパタと部屋を片付け始めた。そしておじさんも着替え始めた。よくわからない豪勢な服から着なれてそうな服と白衣に。もちろん頭はあげてない。眼だけあげてみたのだ。
「頭をあげたまえ」
と、おっしゃった。立ちくらみがしそうになるのを堪えながら、まっすぐ姿勢をただした。
机に手をつき、威厳を示そうとしているのがよくわかる。いや、実際あるのだろうけど、先ほどの光景を見た後だとなんとも。
「いいかい湊君、君はたった今ここに来た。何も見ていない。いいね?」
「はい。何も見ていません」
半分事実なので肯定する。なにか、は見たが、あれは幻覚だったと思うことにしよう。
…できるかな、…なんか無理かも。
顔の出さないようにそんな事を思う。
「では、『たった今ここに来たばかりの』湊君、君を呼んだのはほかでもない。」
「はい、」
「君に仕事を命じるためだ。」
そういった。やっとお仕事をいただける。人を救える。嬉しかった。
「君の仕事は医者だ。ここから少し離れたところに新しく簡易医療所を整備した。君にはそこに来るけが人を救ってもらう。抗争地帯やタックスヘイヴンに近いから、かなりの患者さんが来るよ。お金の支払いは必要ない。薬もこちらで用意する。君は、『治癒系』の異能力をもっているね。『出血を伴う外傷を触れただけで治す異能力』それは大いに役立つだろう。給料と休暇、そして他の医者は二人とすくないのだが、…ひきうけてくれるかね?」
断る理由がないではないか。お金はいらない。休みもいらない。人を救えるなら。
「はい」
「、そうかい。よかった」
おじさんは少し表情を和らげた。そして何やら紙とペンを取り出した。
さらさらと、何か書き、それを私に差し出した。そこに『湊かなえ右ノ者ヲ、簡易医療所ノ女医ニ任命シ、簡易医療所ヲ『湊中立診療所』トスル 鴎外』と書いてあった。
「では、よろしく頼むよ」
「はい!」
紙を受け取るころには、朝の幻覚など忘れていた。

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設定タグ:中原中也 , 文豪ストレイドッグス , 文スト   
作品ジャンル:アニメ
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みうひ - いってることわからなかったらコメント下さい!書き直しますので! (2019年2月19日 23時) (レス) id: c614937f38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みうひ | 作成日時:2019年2月17日 14時

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