4話 ページ5
・Hirano
紫耀「今日泊まってけば?」
「え、いいの?」
紫耀「いいよ…着替え俺のしか無いけど」
クローゼットの中からスウェットを出しては多分でかいだろうな。なんて思いながら手渡す
紫耀「一緒に入る?」
「んーん、やだ」
紫耀「えー残念」
脱衣所に行く後ろ姿を眺めながら、初めの頃と比べて随分慣れたように俺の家を移動するAを見て俺ら結構長いかも…なんて付き合いの長さを実感する
『えっと…御手洗どこだっけ?』
紫耀『ふふ、もー何回目?廊下出てすぐ左』
『ごめんなさい、ありがと』
なんてやり取りをしてたのが懐かしく感じたりもする。
紫耀「場所分かるー?」
「ふふ、急に?わかりまーす」
いきなり何言ってんのって思われてるかもしれないけど笑いながら返事をしてくれるAのどこがいけないんだろ。
考えても分からないから俺が旦那さんに聞きたいくらい。
お風呂から出てきたAはダボダボの服を着ていて
紫耀「ふは、ブカブカじゃん」
袖を上にあげるけど細いからかすぐに下に下がってしまう。
邪魔でしょそれ。
こっち来な。と言ってそばまで来て貰えば袖をまくってあげる
「ふふ、おっき」
まだまくってない方の手を口元に持っていき、笑いながら言われる。
ほんっと、こいつはどこでそんなの覚えてくるわけ?
紫耀「…俺も入ってこよー」
毎回毎回俺だけがペースを乱される。
これ以上乱されたくなくて風呂へと逃げた。
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作者名:優希 | 作成日時:2023年1月3日 14時