37話 ページ37
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朝目を覚ますと隣には少し幼く見える紫耀くん。
整った顔を眺めていれば、昨日のことを思い出してしまって1人で顔を熱くさせる。
紫耀「なに考えてたの?」
「え、起きてたの?」
紫耀「俺が先に起きてAの寝顔みてたら、起きそうだなって思って目瞑って様子見てた」
「やめてよ」
紫耀「昨日のこと思い出しちゃって顔赤くするの可愛かったよ?」
「言わないでっ」
恥ずかしい……そう思って背中を向けようとすると、それを阻止するかのように私の上に覆いかぶさって両手を横で固定する
紫耀「……明るいからよく見えるね」
「っ?!!…やだっ」
紫耀「あ、おはよ」
「…おはよ、」
言い忘れてた。
そう言ってはちゃんと挨拶してくれるところも、痛くない?と腰を撫でながら聞いてくれるところも、私の痣を心配してくれるところも全部が大好き
「…好き」
紫耀「俺も」
そう言って触れ合う唇の感触も好き
しばらくしてそろそろ起きなきゃと思い、スマホを見てみると数件の不在着信
紫耀「朝ごはん何がいい?」
「何でも嬉しいよ」
紫耀「一緒に作ろ」
「ふふ、うん」
いつもなら返さなきゃ……そう思えるメールももうなんとも思わなくなったのか、スマホをテーブルに置いて一緒に朝ごはんを作り始める
「メール大丈夫?」
「うん、気にしないで」
「そ?」
「うん、今は紫耀くんと一緒にいたいから」
「ふは、嬉しいこと言ってくれるね」
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作者名:優希 | 作成日時:2023年1月3日 14時