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24話 ページ25

・Hirano


Aが風呂に入ってから電話が鳴った。


紫耀「なに?今忙しいんだけど」


かな『いや、なんか今日いきなり会えるようになったって電話かかってきたからもしかしたらいるのかなって思って…Aさん』


紫耀「いるから忙しいの、それだけ?切るよ」


かな『あー、会える?近々…』


紫耀「明日の午後からなら時間空いてるからその時なら会えるよ」


かな『じゃあ明日…』


紫耀『ん、』


そう言って切った電話をテーブルに置いて、水を取りに行こうとキッチンに向かうと


紫耀「なーにやってんの」


ドアのガラスにAが立ってるのが見えた


紫耀「寒いし風邪引くでしょ、入って来なよ」


ドアを開けると、髪の毛もまだちゃんと乾かしてないのか湿っている。
タオルを首から巻き、ギュッと手を握りながら不安そうにこっちを見ていた。


「…紫耀くんが、電話してたから…大事な電話かもしれないし」


紫耀「全然大した電話じゃないから」



そう言うけど表情はどこか悲しげ…な…感じがして、いつもの雰囲気では無いことは分かる。


紫耀「…んー、はい、提案があります」


「?なに?」


紫耀「今から質問ごっこしよう」


「なにそれ?」


紫耀「俺がAの疑問に思ってることをAに聞くからAは素直に答えて?言いたくなかったら言いたくないって言っていいから…Aも俺に思ってることあったら言って?」



紫耀「Aの好きな食べ物は?」


「お寿司」


紫耀「ふは、うん、知ってたわ…はい、じゃあAの番」



「…紫耀くんの嫌いな食べ物は?」


紫耀「しいたけ」


「…私も知ってた…」


紫耀「Aは今日泊まりたい?帰りたい?」


「…ここにいたい…紫耀くんは、私といて楽しい?」


紫耀「楽しい…じゃあ、Aはなんでそんな悲しそうなの?」


「…紫耀くんが私の事を気にかけてくれるのは…私と旦那のこの話を面白がってるから…って思ったから…紫耀くんは…」



紫耀「…??Aの番だよ」



「…言えない…言ったらめんどくさいって思うよ。絶対…」


紫耀「なにそれ、思わないよ?」


「…紫耀くんは、たくさんの女の人と関係を持っていますか?」


紫耀「ふははっ、さっきの電話??」


悲しそうにしてる理由が分かった。
さっきの電話を聞いてたってことか…多分会えるとか言ったからかな。

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作者名:優希 | 作成日時:2023年1月3日 14時

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