【REBORN】雪の灯火part2 (ページ10)

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48話ページ10

12月22日

ついにベルの誕生日がやってきた

ヴァリアー城でパーティーをやるからと招待された

紺青色の星空のようなパーティードレスの上に白い厚手のコートを羽織り、髪をまとめ上げる

首元にはベルに以前いただいたブルーダイヤモンドのネックレスが揺れている

ベルへのプレゼントを確認し外に出る

ガナッシュさんに車で送ってもらいヴァリアー城に到着した

薄暗い雰囲気だったヴァリアー城は何処へやら、若い女の人の声で溢れかえっており思わず呆気に取られてしまった

どの女性もとても綺麗で思わず見惚れてしまう

(みなさん…ベルの誕生日を祝いにいらっしゃったんですよね)

少しだけモヤっとした胸に手を添え、人々が入っていく表の玄関ではなく裏口へと駆けた

先日ボンゴレ城にやってきたベルに、パーティーが始まる前に裏口から部屋に来て欲しいと言われたのだ

アジト内はいつも通りとても静かで、私の歩く靴音だけが響く

(それにしても、パーティーの始まる前に来て欲しいというのはどいうことなんでしょう？)

パーティーの最中にも言葉は交わせるし、終わってからでもいいはずだ

首を捻っているといつの間にかベルの部屋の前に辿り着いていた

真相は直接本人に聞こうと思い、ノックをするために手を上げる

すると私がノックをするよりも早く扉が開いた

「うしし♪よっA」

『ベル！こんばんは』

部屋から顔をのぞかせたベルは黒いシャツに赤のストライプのベスト、黒いズボンを身にまとっていた

スラリとした彼によく似合っていて思わずときめいてしまった

「入れよ」

『し、失礼します』

部屋の中入ると初めに目に入ったのは山積みにされているプレゼントの光景だった

(ああ、こんなにたくさん…これでは、私からの贈り物は…)

後ろ手に持っていた紙袋をぎゅっと握る

パーティーに来ていた方々もプレゼントを贈った方々も、ベルに好意を寄せているのは明らか

先ほどからモヤモヤとするこの気持ちは

(嫉妬…ですね…)

醜いけれど、認めたくないけれど、他に否定する言葉が見当たらない

私に彼の気持ちが向けられているとしてもヤキモチを焼いてしまうなんて

(私はなんて強情な人なんでしょう)