【REBORN】雪の灯火part2 (ページ7)

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46話ページ7

(sideA)

ベルの部屋で見事に寝てしまった私が、驚きのあまり叫んでしまい少し騒動があった日から数日

楽しい日々を過ごし、あっという間にヴァリアー城滞在の2週間が終了した

ガナッシュさんが運転する黒塗りの車に荷物を積み終える

見送りに出てきてくださったルッス姐さんとベル、マーモンさん、スクさんにお礼を言うために振り返った

『みなさん、お世話になりました。とても充実した2週間でした！』

ルッス姐さんが私を優しく抱きしめる

「Aちゃん、いつでも遊びに来てね♡待ってるわ～！」

『ありがとうございます！また、必ず来ます』

マーモンさんが私の鼻をちょんと叩いた

「ボクからまた呼びつけるから」

『ふふっわかりました』

スクさんが右手で私の頭をぐしゃっと撫でる

「ゔぉおい！！薙刀の稽古しておけよぉお！！」

『もちろんです！』

そしてベルが私の頬を優しく撫でる

「ししっ♪また逢いに行くからな」

『はい！お待ちしております』

ヴァリアーの皆さんとこんなに親密になれるとは思わなかった

レヴィさんとはあまり話せなかったが、次に会った時は必ず話そうと心に決めていた

挨拶を済ませ、車に乗り込む

ドアガラスから顔を出す

『みなさん、本当にありがとうございました』

「Aちゃん、もう出すよー」

『あっはい！』

窓を閉めるため顔を引っ込めようとすると、ベルが近づいて来る

『ベル？』

「Ti adoro」

リップ音と共に頬に柔らかい感触

ベルが離れると呆然としている私を置いて車が発進する

ヒラヒラと手を振る小悪魔な王子を振り返ってただ頬を染めることしかできなかった

放心状態のままシートにズルズルと座る

バックミラー越しにニヤついているガナッシュさんと目が合う

「なにー？ラブラブじゃん」

『か、からかわないでください！！』

顔が赤くなっていくのがよくわかる

ベルが去り際に行った言葉

"Ti adoro"

"愛してる"

(うぅ…！恥ずかしいです！)

帰りの道中、ガナッシュさんにからかわれ続けたのは言うまでもないだろう