6話 ページ9
Noside
……
ﾛﾋﾞﾝ「…つまり、そのお婆さんが、
ウソップの解毒の代わりに
Aの聴力と声を奪ったのね」
『"1週間で戻るから平気"』ｶｷｶｷ
ﾅﾐ「でも耳が聞こえないのはまずいんじゃ…」
『"見聞色使ってれば平気だし、心配ない
これもトレーニングの一貫だと思えば"』ｶｷｶｷ
Aの言葉に納得する者、そうでない者…
だが一番納得がいっていなかったのは、
今思いっきりAを掴んでいるゾロだった…
ｿﾞﾛ「お前はなんでそう簡単に自分の命を投げる！！！
戻らねぇ可能性もあんだろうが！！！
ウソップが戻ってもお前が潰れちゃ意味ねぇだろ！！
どうしてそこまで考えねぇ！！！」
『！！』
この言葉にAが納得出来ないのも事実
もちろん、人一倍仲間想いなゾロの事だ
心配で言っているのも分かっている
ただAにとっては、
自分の事を棚に上げるゾロが嫌だった
自分はルフィの為に、野望も何も…
捨てようとしたというのに…
『ー、！ーーーー！！！〜、！ーー、！！！』
声に出したい思いは息となって漏れるだけ
感情的になったせいか、文字を書くことも忘れ
指だけで会話しているA
その意味を捉えているのはロビンとサンジだけ…
最後には、ゾロを押しのけて
全員に向けていくつか指の形を変え、
キッチンを出ていってしまった…
ﾅﾐ「…A…どうしちゃったの？」
ｻﾝｼﾞ「ナミさん…Aは
コイツが許せなかったらしい」
ｿﾞﾛ「んな事…！！」
ﾛﾋﾞﾝ「あの子はちゃんと話していたわよ？
…手話を使ってね」
ﾙﾌｨ「しゅわ？ってなんだ？」
ﾛﾋﾞﾝ「手の動きによって、文字や感情を表す
一種の表現技法よ、私も驚いたわ」
ｳｿｯﾌﾟ「それで…Aはなんて言ってたんだ？」
ｻﾝｼﾞ「…それは聞かねぇ方がいい
多分あいつも、感情的になったことを後悔してる…」
ﾁｮｯﾊﾟｰ「俺、Aがあんなに怒ってるの見た事ねぇよ…」
ｻﾝｼﾞ「だろうな…」
そこまで言うと、サンジは
立ち尽くしたままのゾロの胸倉を掴み
思いっきり壁に投げつける
ｿﾞﾛ「…にすんだてめぇ！！！」
ｻﾝｼﾞ「何すんだだと…？
てめぇにあいつと一緒にいる資格なんかねぇ！！！！！」
ﾅﾐ「ちょっとサンジくん…！！」
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月5日 1時
