19話 ページ3
ゾロside
『痛い、ですよ…ミホークさん…
でもこれで…チェックメイト、ですよ？』
氷天鏡月を杖のように地面へ突き刺しながら
立ち上がるAの姿が見えた
無傷で避けるなんて不可能に近ぇ…！！
ﾐﾎｰｸ「降参か？Aよ」
『降参？まさか…ああ…ミホークさん、
それ以上動かない事をお勧めします
でないと貴方の頸動脈が…
私に切り裂かれることになりかねませんから…』
ﾐﾎｰｸ「！？」
ｿﾞﾛ「！？！？」
鷹の目の首へ向けて伸びている、水色の切っ先…
それは鷹の目の足元の地面から突き出していた
ﾐﾎｰｸ「頸動脈をつかれては、降りる他仕方ない」
『勝負あり、ですよね？ミホークさん？』
ﾐﾎｰｸ「負けを認めよう、主の勝ちだ」
『はぁ〜…楽しかった！！！』
勝負がついた瞬間、地面へ仰向けに倒れるA
隣まで行き、手を貸して身体を起こしてやる
A…すげぇ清々しい顔してんな…
ｿﾞﾛ「最後のあれ、何したんだ？」
『ん？ミホークさんの斬撃食らってやばいと思って
水分かき集めて凝結させて尖らせたんだ
ここ湿気凄いし、地面の中は水分豊富だから
氷天鏡月を介して僕の能力で水を集めたって訳
にしても驚いたな…まさか地面に足を取られるとは
体勢崩した時は結構焦った』
ｿﾞﾛ「お前ほぼ傷無ぇじゃねぇか」
『水を凝結させて壁作って防いだ
防いだ後に粉砕しちゃったから、
それをミホークさんの所まで伸ばしたってこと』
ｿﾞﾛ「んな一瞬で防げるかよ」
『少なくとも出来てるよね、傷負ってないし』
本当にこいつの戦闘スタイルには驚くぜ…
世界最強は伊達じゃねぇってか
『ミホークさん！ありがとうございました』
ﾐﾎｰｸ「俺もだ、再戦を感謝する
だが覚えておくといい…
俺がお前を超える日も近いとな」
『是非またやりましょう！
その時も、勝つのは私ですよ？』
目の前で話すこいつらを見て思う
俺はまだまだ強くなれる…！！
いつか鷹の目も、Aも超えて
俺が世界一の剣豪になってやる…！！
『仲間が待ってるので、荷物まとめたら出発します
また遊びに来ます！
その時までには、新技も用意しておきますね！』
ﾐﾎｰｸ「期待している」
『よし！ゾロ！荷物まとめたら帰ろ！』
ｿﾞﾛ「おう」
真っ先に城に向かっていったあいつを見て
呆れる気持ち半分、愛おしさが半分
早くAに追いつかねぇとな…
Fin…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月5日 1時
