4話 ページ20
サンジside
扉を叩き続けながら、ロビンちゃんが素早く説明をする
ﾛﾋﾞﾝ「初めAに尋ねた時…
Aは自分を5歳と言っていたわ！
更に、1時間で1年が経過する懐中時計…
コックさんの言っていた時間が正しいなら、
今のAは凄く危険な状態なの！」
ﾁｮｯﾊﾟｰ「ちょっと待ってくれよ！
2時間経ったらなんで危険になるんだ！？」
ｿﾞﾛ「…なるほどな…！
海軍支部に捕えられてた時期ってことか…！」
ｳｿｯﾌﾟ「でもよ！そんなに危険な事じゃなくないか？
Aは能力者で強ぇし、体術とか剣とか…」
ﾅﾐ「馬鹿ね！それはAが後につけた技術よ！
だいたい！最初から能力なんて
使いこなせる訳ないでしょ！？
ましてや今のAは7歳の子供よ！？
能力の制御すら出来るか危ういのよ！」
ﾛﾋﾞﾝ「その時は、海楼石でどうにかなっていたけれど…
制御方法がない今、暴走する可能性が高いわ！
ここを開けてくれれば…中から反応は無いし…」
ｻﾝｼﾞ「それは任せてロビンちゃん…
フランキー、先に謝っとく…ここを壊すぜ？」
ドガンッ！
蹴りで扉を破壊して中を見ると、
見えにくいが小さく蹲るA…
時間ごと再現されるのか、今のあいつは
裸足にボロボロの白ワンピース…
髪の毛の先は少し赤く染まっていて、
身体中は痣や傷が大量にあって、血も流れていた…
これを治療したロビンちゃんと、
チョッパーの顔が少しだけ歪む…
ロビンちゃんが1歩、コツっと床を鳴らすと
大袈裟な程に肩をはね上げたA…
ﾛﾋﾞﾝ「A、分かるかしら？ロビンよ」
『…いで…こ、…な、いで…』
ｿﾞﾛ「…A」
『…！！！嫌だ！！！やめて！来ないで！！』
ｿﾞﾛ「！！」
ﾙﾌｨ「ゾロ！？大丈夫か！？」
ゾロが部屋に入ろうとした瞬間に見せた、
明らかで、残酷な拒絶…
顔を上げたAの瞳は真っ赤に染まっていて、
そこからは涙が溢れていた
多分能力が制御出来ないせいで、
無意識にゾロの血液を操ってんだろうな…
『嫌…！殺したくない！殺したくない！！』
ﾅﾐ「とにかくAを落ち着かせなきゃ！」
ﾛﾋﾞﾝ「ごめんなさい…少し手荒になるけど…」
『いや、やめ…むぐっ！！』
ロビンちゃんの能力でハンカチか何かを
Aの顔に押し当てると、ガクッと頭を落とした
俺の知らない、空白のAの過去を見たことを
少しだけ恐怖に思った…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月5日 1時
