遡る懐中時計 ページ17
Noside
船の上のクルー達は現在、混乱の最中にいた
クルー達の目の前には、5歳…くらいだろうか、
小さな女の子が裸足で立っているのだった
ﾅﾐ「ちょっとルフィ！？どういうこと！？
誰なのよこの子！！」
ｳｿｯﾌﾟ「落ち着けよナミ！！こいつはAだ！」
ﾅﾐ「はぁ？」
『…』
時は遡ること数分前…
いつものように釣りをしていたルフィとウソップ
その後方ではAが座ったまま読書をしていた
何かが掛かったと、勢いよく釣り上げるルフィ…
だがそれはルフィの手に収まるどころか、
2人の頭上を超えてAの元へ飛んで行った
『痛っ！』
カチッ
何かスイッチの様な音がして、
Aの周りに煙が立っていく…
ｳｿｯﾌﾟ「煙が晴れたらその子がいたんだよ！
髪の色とか目の色とかAにそっくりだし…」
ﾙﾌｨ「じゃああいつはAなのか！？」
ﾅﾐ「というかアンタら…
何釣ったらそうなったのよ！？」
ﾛﾋﾞﾝ「これじゃないかしら、この子の傍に落ちていたわ」
ロビンが拾い上げたのは古びた懐中時計…
文字盤も消えかかり、時間は全くあっていない
だが不思議なことにスイッチの様な物はあるが、
時間を調節する為のゼンマイがない…
それに時計自体は止まってはいない…
ﾛﾋﾞﾝ「一体これは何なのかしら…」
『…あの…』
ﾅﾐ「A！何があったのか説明してちょうだい！」
『え、その…私…』
ｳｿｯﾌﾟ「ちょっと待て…今、私って言ったか？」
ﾛﾋﾞﾝ「…もしかしたら…
貴方、名前は？歳はいくつ？」
『私は、リシャール・D・A…5歳…
あの…ここはどこ…？』
ﾛﾋﾞﾝ「もしかしたらAは記憶ごと…
この時の年齢に戻ってるんじゃないかしら」
ｳｿｯﾌﾟ「と、とりあえず！
チョッパーに戻せないか聞いてみねぇか！？
問題があったら俺らじゃ解決出来ねぇよ！」
医務室にいたチョッパーに事情を説明して、
Aを見せると、チョッパーも困惑の色を見せる
見たところ変わりはないが、
やはり記憶は戻っているようだった
ﾛﾋﾞﾝ「この時計…もしかしたら
人の命の時間を…戻すことが出来るんじゃないかしら」
ﾅﾐ「じゃあ、記憶が戻ってるのも…」
ﾛﾋﾞﾝ「多分、5歳までの記憶しかないでしょうね」
『あの…あなたたちは…だれ？』
お互いが混乱状態で、起きたことも分からない…
一体どうしろと言うのか…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月5日 1時
