11話 ページ14
ゾロside
この一週間、街中を探し歩いてたが、
一向にあいつは見つからねぇ…
今日で1週間経つと思いながらも探し歩き、
船に戻ってみりゃくそコックと話してやがる…
あいつと会話出来ねぇのは、正直キツかった
だが、俺が分からねぇ言語で
あのくそコックと話されるのは更に気に食わねぇ
呑気な顔して俺の名前呼びやがって…
どんだけ探したと思ってんだ…！！！
『"心配かけてごめん…僕が悪かった"』ｶｷｶｷ
ｿﾞﾛ「お前は間違ってねぇ…
俺の方が謝るべきだ、手荒なマネして悪かった」
『"もう少しで戻ると思うから、
戻ったら、ちゃんと謝らせて"』ｶｷｶｷ
ｿﾞﾛ「いらねぇ、それよりも…
俺に探させたことを謝りやがれ！
今までどこにいやがった！？」
『"反対側の山の中で修行してた
シモツキ村で山に篭ってた時を思い出したよ
ロビンとサンジが来てくれたし、
有意義な時間だったなぁ"』ｶｷｶｷ
ｿﾞﾛ「Aお前…ガキん時山の中で生活してたんか…」
『"そうだよ、1年サバイバル生活してた"』ｶｷｶｷ
ｿﾞﾛ「…女のすることじゃねぇな…」
Aの眉間に一瞬シワが寄ったかと思うと、
思いっきり耳を引っ張られる
てめぇ…！千切れんだろうがバカ！！痛てぇよ！！
ようやく離したが、機嫌は直らねぇらしい
んな事で拗ねるかよ…めんどくせぇ…
悪かったと言おうとして、ふと思い出す
そいやぁロビンの奴が前に何か言ってたな…
"剣士さん…Aに会ったら、
こうやってお詫びを伝えるのよ？"
"あぁ？…んでそんな事俺が"
"口で伝えるより、手話で伝えてあげた方が
Aも嬉しいんじゃない？"
"…めんどくせぇ"
あー…どうだったか…
Aの視線が俺の手に移る
掌を開いて…人差し指と中指をクロス…？
んで、薬指を曲げる…だったか？
ｿﾞﾛ「ん…」
『！！！』
ｿﾞﾛ「うおっ！？！？」
驚いた表情をしたと思えば、
いきなり飛び込んできたA…
バッと目線を合わせたかと思うと、
一瞬にして俺とコイツの距離は無くなった
唇が離され、鼻先がぶつかる距離で
俺を見つめながらニヤリと笑うA…
『…ゾロ、それ分かってて使ってるの？』
ｿﾞﾛ「ロビンが詫びに使えって…
てかお前…！戻って…！」
『ｸｽｯ…教えてあげようか？それはね…』
コイツには、一生勝てねぇかもしんねぇ…
『"愛してる"って意味なんだよ？』
Fin…
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作者名：白銀幸成 | 作成日時：2020年4月5日 1時
