13 ページ13
ゆっくりと瞼を開けるとジリの顔が目の前にあった。
「……おはよう…ジリ」
そう言ってよしよしと撫でると座席が少し揺れた。
…そっか、私今車に乗ってるのか。
夢ではなくて少しほっとしている自分が居た。
夏油「あ、起きたかい?もうそろそろで着くからね。
悟、頼むから足を揺らさないでくれ。車が揺れる」
五条「チッ」
………白髪サングラスさんは相変わらず不機嫌みたいで怖い。
私は大人しく窓の外をまた眺めることにした。
数分か経つと車が止まった。
夏油「Aちゃん、降りるよ」
そう言い手を掴んで降りるのを手伝ってくれた。
その横で白髪サングラスさんは私の事をとても睨んでいた。………怖い。
小さく、「自分で降りれるだろ」と聞こえたのは気の所為だろうか。
…でも夏油さんが白髪サングラスさんの頭を叩いていたのでたぶん、気の所為ではない。
車を下りるととてもでかい建物、お寺…?が沢山並んでいた。塀で全て囲まれているから敷地がとても広そうだ。
しかも、山の中…!山の中は空気が美味しいと大人達が言っていたのを聞いた事があった。
思い出して息を吸ってみるもよく分からない。
すると後ろからドン!とぶつかられた。
一瞬ふらついたがなんとか体制を保った。
五条「さっさと進めよ。ボーッとすんな」
無理、怖い!
私は急いで前へ歩き白髪サングラスさんと距離を取る。
…私はこれからどこに連れていかれるのだろうか。
考えても分からない為、私はただ前にいる夏油さんを見失わなように必死に後を追った。
すると大きな建物に入っていった。キョロキョロと周りを見渡していると「ちゃんと前見て歩け」と後ろから言われ、真っ直ぐ前を向いて歩くことにした。
夏油「先生。連れて来ましたよ。
おいでAちゃん」
スライド式のドアを開け私は夏油さんに言われるがまま部屋に入った。すると目の前に見るからに怖そうな男の人が座っていた。
バチッと目が合ってしまい怖くて私は夏油さんの後ろに隠れた。
正直言って大人が怖い。昔から大人達には良い印象はないし、何しろ子供の頃から大人を嫌っていたということが大きい。
夏油「大丈夫だよ。悪い人じゃない」
「…ほんと?」
夏油「ほんとだよ。ほらヘビだって警戒してない」
……ほんとだ。いつもならジリは大人が近くにいたら少し威嚇するのだ。
ジリが威嚇しないと言うことは良い人なのかもしれない。私は隠れるのを辞めて男の人ときちんと視線を合わせた。
690人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん飴(プロフ) - うさぎを必死に覚えようとしている夢主ちゃんにノックアウトして思わずコメントを、、、いつも楽しく読ませて貰っています!無理しない程度に更新頑張ってください!! (2020年12月4日 22時) (レス) id: 692c18fb1a (このIDを非表示/違反報告)
蒼空麗(プロフ) - 最高です・・・!最高・・・†┏┛墓┗┓† (2020年11月22日 14時) (レス) id: 276da92bd9 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - kazu-mochiさん» 感想ありがとうございます(TT)面白いと言って貰えてとても嬉しいです!更新速度はとてもゆっくりですが最後まで閲覧して下さると嬉しいです。kazu様もお体には気をつけてください。 (2020年11月15日 22時) (レス) id: 3bce2f1a09 (このIDを非表示/違反報告)
シズク - めちゃくちゃ面白いです!!!!一気読みしちゃいました!更新楽しみに待ってます! (2020年11月14日 23時) (レス) id: 71a40c346c (このIDを非表示/違反報告)
kazu-mochi(プロフ) - 夏油さんの小説初めて読ませて頂きました!設定がしっかりしていてとても面白いです!これからも体調などには気をつけて下さいね。応援してます!! (2020年11月14日 11時) (レス) id: 2505b4e935 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らぴ | 作成日時:2020年11月12日 20時