雨降りコンビ【名探偵コナン】 (ページ9)

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改めてページ9

「なっ…んで、名前っ……」

自分の知らない、しかも組織と関わりがあるかもしれない彼女に名前を知られていたことに驚くコナン。

それを見てAははっとした。

「さっき、一緒に入ってきた子に、そう呼ばれていたから…ごめんね、知らない人なのに……」

気持ち悪かったよね… そう自分に言い聞かせるように呟く彼女は、幼い頃にも同じようなことがあったのだろう。

鋭すぎる観察力で、人の他人に踏み込まれたくない、と思う所まで足を踏み入れてしまい、後悔したことは幾度となくあった。

そんな彼女を見てコナンは、この人は組織の人間じゃない。直感的にそう感じた。

「ううん、少しびっくりしちゃっただけだよ。
僕の名前は江戸川コナン。組織の関わりは、あんまり詳しいことは言えないんだけど…

あ、”降谷さん”の、潜入のことは知ってるよ。」

驚いた。まさか組織のことを知っているだなんて……

それに、零のことも？まさか自分から言うはず…

そう思って彼の方を見ると、苦笑いを浮かべていた。

「コナン君にしてやられてね…」

まさか見破られるとは思ってもみなかったよ。

そう言う降谷は、完敗だ、という顔をしていて、この小さな少年がいかに鋭い推理力をもっているかがよく分かる。

Aはコナンに向き直り、改めて話し出した。

「私の名前は高橋雪乃。
公安警察なんだけど、一応組織には関わってないかな。

それでね、目のことなんだけど… 」

歯切れ悪く答えるAは、言って良いものなのか…としばし悩んでいたようだったが、覚悟を決めてコナンの目を真っ直ぐ見つめ返した。