あの国住民化【ヘタリア】 (ページ23)

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第23話ページ23

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「ごめんなさい、アーサーさんがちょうど見えたものだから。雨で前がよく見えなくて」

アーサー「い、いや、別に大丈夫だが。これ使ってくれ」

そう言いもう一つの傘を差し出した。

アーサー「たっ、たまたま2本持っててだな…」

「そうですか。じゃあ私は運がとても良いみたいですね、フフ」

アーサーは傘を開きにくそうにしていることに気づいて、レジ袋を代わりに持った。

アーサー「このまま持つから、その…両手で持てば隠せるだろ」

「えっ、あ、これは」

Aは自身の姿を見て、恥ずかしそうにした。
しかし同時に、アーサーの気遣いに感激した。

(紳士だ…)

アーサー「お前、天気予報見てなかったのか？」

「春なので、大丈夫かなーと…
完全に失敗しました。これでも、珍しくオシャレしたんですけどね」

たしかにAにしては珍しくスカートを履いている。しかしシンプルすぎて、いつもよりどこがオシャレなのかよく分からない。

アーサー「Aはもう少し着飾ったほうがいいんじゃないか？」

「それはよく言われます！たまに偶然友人に会うんですけど、みんなそう言うんです。
でも、昔からファッションとか興味なくて」

アーサー「悔しいが、俺よりあの髭のほうがそっちに詳しい。相談してみるといい」

Aのためなら、とライバルのような存在のフランシスに助言を求めるよう言ったアーサー。