第97話 ページ47
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「待って、あ、あなたがエージェント・エル…!?」
『よろしくピーター』
「よ、よろしく……」
スティーブたちの動きを察したスターク一行はドイツの空港へと集まることになった。Aはある人物を迎に行くためホテルへと向かった。
ハッピーに連れられてきたのはあのスパイダーマンだ。
「じゃああとは頼みます、若者といるとどうにも疲れるので」
『ええハッピー。』
軽くハグを交わすと、ハッピーはスーツを着たピーターに「しっかりやれよ」と睨みつつ2人を見送った。
「あの、僕ピーター・パーカー。えっと確かあなたとは前に会ったことあるよね?」
『会ったわ。あなたが教科書やプリントを落として私が拾うのを手伝った。』
覚えていてくれたのかとピーターは嬉しくなって、今までにないほどの笑顔をAに見せた。
「僕の友達があなたのファンで、いやっ僕ももちろん好きだけど…とにかくAさんに直接会えたなんて本当に嬉しいよ」
『よかった。幻滅されたらどうしようかと……世間は私を美化しすぎるから』
ホテルのエントランスを通り過ぎ、出入り口から外へ出た2人。目の前の通りには路駐の車が何個か見える。
「幻滅なんてしないよ!噂通り親切だし、初めて素顔を見たけど……とってもすてきだし」
熱い眼差しをAに送るピーター。
するとすぐ隣に停まっていた車の窓が開いて、スタークが顔を覗かせた。
「こらこら、いつまで喋ってる気だ?」
「す、スタークさん…!?」
『ごめんなさいトニー。ほら、ピーターは後ろに乗って』
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作者名:ゑもん | 作成日時:2023年12月26日 12時