第92話 ページ42
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〈ナイジェリアのラゴスにおいてアベンジャーズと武装集団の抗争に巻き込まれ11人のワカンダ国民が命を落としました〉
あれからニュースはそればかりだ。ワンダは部屋にこもり自粛を続けている。
「やあA、久しぶりだね」
『長官こちらこそ』
トニーが発表会から戻ってくるのと同じくして、アベンジャーズのもとに国務長官がやってきた。
「君とは2年前以来かな」
『ええでも、それ以降もお世話になっています』
中へ案内すると、すでに他のメンバーが神妙な顔つきで席についていた。長官は世間話から始めて今回の本題を話し始めた。
「世界はアベンジャーズに返し切れない程の借りを作っている。君たちは我々を守るため戦ってくれている。だが、君たちをヒーローだという者もいれば、ただの自警団だという者もいる。」
「……長官はどちらの呼び名を使いたいんですか?」
ナターシャが鋭く踏み込んだ。それに対して「危険な集団かな。」と長官が答える。
「考えてもみたまえ、アメリカを本拠地とする超人たちの集団が国境などまるでお構い無しに自分たちの正義を振りかざす。
自分たちが暴れたあとのことなど知ったことではないという顔をしてな。」
それに対しては誰も反論できない。
ニューヨーク、ワシントンDC、ソコヴィア、そしてラゴス。その全てにAは関わっているのでぐうの音も出ないのだ。
『ソコヴィア協定…?』
長官はアベンジャーズを国連の管理下に置くために、協定への署名を勧めた。その爆弾をAたちに預けると帰って行ったのだった。
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作者名:ゑもん | 作成日時:2023年12月26日 12時