第79話 ページ29
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ナターシャとバナーの様子が気になるAは、チラチラとよそ見をしながら歩いていた。
「おっと。危ないぞA」
『ご、ごめんなさいスティーブ』
危うくぶつかりそうになったが、スティーブがAの肩を持ったのでそうはならなかった。どうやら彼はサムと話していたらしい。
「ああ、あの2人が気になるのか。」
『ええ。でもくっつくのはまだ先になりそう。
特にバナーが奥手なの。』
「なに、僕がひと肌脱いでくるさ。あとはお二人でどうぞ」
Aは、先ほど自分がナターシャにした事をスティーブにされたとは気が付かなかった。そうしてサムと2人残されてしまった。
「あれから調子は?」
『変わらず元気よ』
「あれ、君と同じ神様なんだろ?」
サムはたしかにソーを指していた。
肝心の本人は自慢話をしながらご老人とお酒を飲んでいる。
『そうよ。』
「ハンサムだな。なかなかに手強そうだ」
『何を競っているの?』
「まあ、男としてのあれこれかな。」
『比べなくても、貴方には貴方の武器があるんだからそんな必要はないわ。』
それを聞いてサムはますます目の前の女性に惹かれてしまった。手すりに置かれたAの手に触れようか迷っていると、また別の人物が現れた。
ローディだ。
「A、パーティの最後までいるか?アベンジャーズとその他数人だけで集まろうってトニーが」
『ええもちろん。サムあなたは?』
「いや俺は遠慮しとく。やることもあるから。
じゃあまた」
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作者名:ゑもん | 作成日時:2023年12月26日 12時