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第74話 ページ24






「今後ヨーロッパへ飛ぶ。どうする、くるか?」




自身の墓の前で、フューリーがスティーブに聞いた。




「その前にやることがある」



「ウィルソンは?君の能力は勝ってる」



「俺はスパイってより兵士だ」




次にフューリーはAの方を見たが、「聞く必要もないな」とすでに断られる気でいた。




『S.H.I.E.L.D.が無くなって、監視されることも無くなった。やっと自由な生活を送れるのね』



「しかし我々はキミの存在をこれ以上守ることはできないぞ」



『もう平気よ。あの時は独りで不安だったけど、今の私には頼れる仲間がいる。だからいいの。
まあ、なるべく個人は特定されないように頑張るつもり』



「そうかわかった。私のことを聞かれたらここにくれば会えると言ってくれ」




フューリーがどこかへ姿を消すと、入れ替わりでナターシャが墓場にやって来た。




「仮の姿はバレたから出直さなきゃ」



「大変だな」



「そうね。頼まれてたもの、キエフのコネよ」




ファイルをスティーブに渡すと、ナターシャはありがとうと頬にキスをした。




「気をつけてね。下手に触らないほうがいい」



『そこまで送るわ。』




Aの車に乗り込み、スティーブとサムに別れを告げた。ファイルを開くと、書類と古びた写真が挟んであった。バッキーのだ。




「そいつを追うのか?」



「君は来なくてもいいぞ」



「わかってる。
……で、いつ始める?」

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作者名:ゑもん | 作成日時:2023年12月26日 12時

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