断片的な記録2【MCU】 (ページ19)

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第６９話ページ19

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Aが寝ている間もバッキーは任務に出ていた。

ナターシャとスティーブがウィンターソルジャーの存在に気がついたらしい。しかもナターシャはイランで彼に撃たれた事もある。

　
しばらく寝ていたAの顔に、だんだんと感覚が戻ってきた。誰かに触られているような感覚だ。
指が首から頬へと移り、耳を掠める。

そのくすぐったさにAが目を覚ますと、すぐそばにバッキーがいた。

『バッキー、どうしたの』

「そんな男は知らん」

『あ、これ…貴方がやってくれたの？』

Aの体のあちこちにあった怪我に、応急処置が施されていた。バッキーは否定も肯定もせずそっぽ向いていた。

『ありがとう』

「礼を言われる筋合いはない。もうすぐお前は死ぬ。」

『死ぬ？どうして？』

「お前の仲間を誘き出す囮に使う。
キャンプリーハイで合流したところを建物ごとミサイルで粉々だ」

もしそれが本当だとして、計画の一部を自分に話してくれたことにAはとても感心した。それに、もうすぐ死ぬ予定だと言うのに手当してくれたのだ。
少し心を開いてくれたのかもしれない。

『死なないわ。ミサイルで建物を吹き飛ばすくらいじゃ』

「なに？」

『このままじゃ死ねないもの。
…また貴方に会いに行く。今度は私の友人を連れてね。』