断片的な記録2【MCU】 (ページ14)

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第６４話ページ14

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なんとかマレキスを打ち負かし、９つの世界にはまた平和が訪れた。

ロキの葬式も終わり、ソーは地球へ戻ることをオーディンに許された、とヘヴンにいるAに伝えにきた。

「A、行こう。地球へ」

『だめよソー。私はこの国唯一の女王なのよ。
ビフレストも直ったことだし、いつまでもミッドガルドにいる訳にはいかないわ。』

「そ、それもそうだが…」

すると2人のいる部屋に、Aの側近が入ってきた。
前にソーが世話になったノアの娘、スンだ。

「では隠居する、という形にするのはどうでしょう」

『あなたまで何を言うの』

「おお、名案だ！」

Aは頭を抱えた。
何故2人して自分をヘヴンから遠ざけようとするのかさっぱり分からない。

「陛下は幼い頃より国に尽くしてくださいました。孤独の身になったとしても、ずっと…。

私たち国民はそんな貴女の幸せを強く願っています。ヘヴンよりも幸せになれる所があるならば、もしミッドガルドへ行きたいならば、私たちは喜んでお受けいたします。」

いつにも増して、真っ直ぐな目でAを見つめるスン。いつも支え合ってきた彼女の言うことだから、余計に説得力がある。

なんと答えるのかソーは気になったが、Aは何も答えずに部屋を飛び出してしまった。

「おいっ」

「ご安心ください。
どうやらミッドガルドへ行く準備にかかったようですから。」