16 領域展開とは ページ8
＊
虎「なんだよこれ…！」
五「これが領域展開」
辺り一面の炎を見て、声を震わせながら呟く悠仁に、なんてことないように答えてる先生
あ、流石に熱に耐性持ってるとはいえ熱い
五「術式を付与した生得領域を、呪力で周囲に構築する
君達が少年院で体験したのは、術式の付与されていない未完成の領域だ
ちゃんとした領域なら、一年全員死んでたよ
恵はわかってたんじゃないかな」
『恐ろしいこと言うなや！』
話の途中だけど、思わずツッコんでしまった
いや、サラッと言うなよ怖い
五「領域を広げるのはめちゃくちゃ呪力を消費するけど、それだけに利点もある
一つは、環境要因によるステータス上昇」
それを聞いた悠仁が「おぉ！」と嬉しそうな声をあげた
虎「ゲームのバフみたいなもんだね」
五「もう一つ」
目の前に迫ってきてた岩を、手の甲で軽く粉砕させながら言葉を続けた
五「領域内で発動した付与された術式は、絶対当たる」
虎「絶対？」
五「ずぇぇぇぇぇったい！
でも安心して、対処法もいくつかある
今みたいに呪術で受けるか、これはあまりオススメしないけど、領域外に逃げる
大抵無理」
どうやらごじょるには “無限” と言う術式(？)があるらしく、濃い領域で中和すれば解けるらしい
んー…よくわからん
五「そして、領域に対する最も有効な手段
こっちも領域を展開する
同時に領域が展開された時、より洗練された術がその場を制するんだ
相性とか呪力量にもよる、けど」
目隠しに手をかけて下ろした途端、正面から大量のマグマやら岩やらが伸びてきた
やばいかも、と目を閉じたと同時に、ごじょせんの声が静かに響いた
五「領域展開 無量空処」
一気にマグマやら岩やらが消えて、代わりによくわからない空間が広がった
気づいたら、おぶられてた
悠仁は左手に抱えられてる
よくわからないまま思考を放棄してたら、気づいたら草の上に立ってた
あ、地面あったかい(？)
＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 206人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せな | 作成日時：2021年9月5日 23時
