目が覚めたら、“呪い” とやらがいました 2 (ページ16)

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パ「ふう、ぎりぎりセーフ」

棘「おかか」

パ「まぁ、アウトっちゃアウトか」
『アウトかぁ…』

棘先輩は恵の後ろにいて、背後を守るように立ってる
東堂はというとパンダ先輩に殴られたのか、プッと血を吐いて「久しぶりだなぁ、パンダ」とパンダ先輩に声をかける

パンダ先輩と東堂が話してる隙に怪我を治すために、恵に駆け寄る

『うわ、すごい血の量…
　ちょっと待ってね、治すから』

どんな呪文があったっけ……流石にリカバリーガールの個性使うのはなぁ……と思い出してたら、恵が「悪いな」と呟いたのが聞こえた

『いいのいいの、やりたくてやるだけだし
　えっと……あ、【ヴァルネラ・サネントゥール(傷よ、癒えよ)】っと』

ポンっと頭の中に浮かんできた呪文を唱える
ハリポタの癒す系の呪文は【エピスキー(癒えよ)】しかしらないから、多分シンが気を使って教えてくれたんだと思う
ってかこんな呪文あったんだね
血が止まったのを確認して、『ちょっと息止めて目ぇ閉じて』と指示を出して、水を出して恵にかける
血だらけだった部分が綺麗になったのを確認して水を消し、程よい強さの風を出して乾かす

『………ん、よし
　綺麗になった』

伏「ありがとな」

どうやら集中力が切れたらしく、『いえいえ』と返したと同時に東堂が「……お前も出ろ、と」と言ったのが聞こえた

パ「オレパンダ、ニンゲンノコトバワカラナイ」

棘「しゃけ」

話の脈絡掴めなかったけど、一応空気読んで頷いといた

東堂が地面めがけて飛び降りてったのを見て、パンダ先輩がこっちを振り向いた

パ「いやぁ、ありがとうな、A」

『全然！
　去年クラスの男子がやってたの見て、私もやってみたかったから！』

棘「高菜、明太子」

恵をチラッとみて、自分の頭を指差す棘先輩
どうやら、「Aが治してたけど、一応硝子さんとこ行っとこ」ってことらしい

パ「だな
　恵、立てるか？」

伏「立てます」

立てはするもののふらつく恵を見かねたのか、パンダ先輩が担いで硝子さんのとこに向かうのを慌てて2人で追いかけた

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