･ ページ22
「どういう、意味……」
超絶美人と並んでいても
その人がちょっと霞むくらい
人類の奇跡みたいな顔をした
佐藤くんが
どうして私にそんなことを言うの？
「……どうしても」
ぎゅって、男の人に抱きしめられるなんて
たぶんはじめてで。
どうすればいいのかわからない。
「さっきすごいお似合いだった。
みすこん？の人と……あの人ほっぽってきたなら、戻った方が……」
「あんなのどうだっていい」
「すごいかわいい人なのに？」
「知らない。Aちゃんのほうがかわいい」
…………ん？
「……かわいく、ないです」
「何言ってるの？」
「かわいいわけないでしょ！こんな、コンプレックスの塊が！」
「かわいくないわけないだろ！こんな、ちいさいいきものが！」
ち、ちいさいいきもの……って、なに？
「もう、ずっと思った。抱きしめてみたいって。
ひょこひょこ歩いてるのかわいいし、座ってるときも小さくてかわいいし、髪とかほっぺとか ふわふわだし、 笑った顔がかわいすぎるし、とにかくかわいいし……
かわいいんだよ！Aちゃんはとにかく！」
神様仏様
夢なのでしょうか。
好きな人に何度も
かわいい
なんて連呼されて。
「……佐藤くん、」
「なに……？」
聞いてもいいのかな。
ちょっと自信が出ちゃったの。
もしかしたら
ものすごく恥ずかしい自惚れ、かもしれないけど。
でも、たぶん違うよね。
耳まで真っ赤に染まった佐藤くん
私も便乗して、下の名前を呼んでみよう。
「……勝利、くんは
私のことが好きですか……？」
勝利くんの顔が
さらに真っ赤になった気がする。
大きい目をちょっと細めて
ひとつため息。
「……好きだよ、Aちゃん。
入学したときからずっと」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 423人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆき
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2017年10月22日 0時
