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「ご、ごめんねショーリ……」
「ふん、Aなんて知らない」
完全にやらかした。ショーリの前で2度もはだかをさらしてしまうなんて……。
「ごめんね、見苦しいもの見せちゃったよね……」
「っ、そうじゃなくて……あーもういい、マリウス行くよ」
「え?風磨くんもうすぐ来ると思うよ?」
「夜風にあたりたい。付き合って。Aは風磨くんが来たら勝手に寝てくれていいから」
言葉をかける前に半ば強制的に マリウスをつれてバルコニーの方へ。勝手に……って、2人で?
「へっ、あ、待って……」
「A、これだけは言っといてあげる。もし断っても、嘘をついてたと白状しても、風磨くんはAを殺 さないと思う」
「え……?」
「どうしてかわかる?風磨くんの、俺らに対する態度を見てたらわかるでしょ」
それだけ告げて、庭へと消える。
……あー、どうしよう。最近は無理やりショーリたちを間に置いて寝てたから……。
「A」
「はい!」
後ろから呼ばれて振り向くと、お風呂上がりの風磨さま……髪の毛ぺたんとなってる姿はもう見慣れてしまったけど、何回みてもかわ……なんでもない。
「あれ、マリウスたちは?」
「夜のおさんぽに……」
「そう。……ごめん、今日は疲れたから、もう電気消していい?」
「あ、もちろん……」
王子さまは大変だな。お隣失礼して、私も眠ろう。ベッドに潜り込むと、ごく当たり前のように風磨さまは私を抱き寄せる。
……できたことないけど、恋人と寝るときってこんなかんじ?
以前の抱き枕状態とは少し違う。あのときは風磨さまが私の胸を枕にしていたけど、今は逆というか……腕の中に閉じ込められるしなんなら腕枕してくれる。痺れないか心配……。
「ね、A」
「ん?」
「ここにいて嫌なことない?誰かに何か言われたとか」
「ないです……じゃなくて、ないけど どうして?」
「俺なんかの婚約者としてここにきて、まわりにどういう風に思われるかなんてわかりきってる」
メイドさんたちに……ってことだよね?必要最低限しか会話してない。というか、今までの暮らしから考えれば十分すぎるほどVIP……。
わからないことが伝わったのか風磨さまは苦笑いした。
「俺なんかのお嫁さんになるなんて、かわいそうだって思われてるよ」
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ゆき(プロフ) - ゆいさん» 中身が実はかなり誤字まみれなのですがそう言って貰えて嬉しいです(TT)これからもいろいろ書いていくのでよろしくお願いします(*ˊˋ*) (2022年6月13日 21時) (レス) id: d091d9d96a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - あやさん» コメントありがとうございます!ファンタジー要素強めなメルヘン系書くのがだいすきなので、そう言っていただけて嬉しいです(っ´;ω;`с ) (2022年6月13日 21時) (レス) id: d091d9d96a (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ミニトマトさん» マイペースな更新ですが、頑張りますのでよろしくお願いします(*´ω`*) (2022年6月13日 21時) (レス) id: d091d9d96a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ゆきさんのCCの本私も欲しいです〜泣 ゆきさんのお話は全部読みました!全部大好きです! (2022年5月20日 23時) (レス) @page48 id: 69bd512447 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 初めまして。ゆきさんの書かれるメルヘン風磨が大好きで何度も読み返しちゃいます!また楽しみにしております✨ (2022年4月30日 11時) (レス) id: b466031afb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年12月16日 21時