可愛い君は、俺のもの。 Fuma.K 3

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それから 風磨くんのクマが薄くなることはないまま 時間だけが過ぎていき、

気づけば 12月になっていた。



｢大掃除ってほんとの仕事納めの日にするんじゃないんですね｣
｢そーいうところも多いけどね……ていうか、中島さんは重いの運ぶ系のヤツしなくていいよ？｣
｢でも佐藤さんと菊池さん2人ってきつくないですか？まさかインフル3人も出るなんて……｣
｢ほんとにね、じゃあ今するなよって話だけどね。ありがとう、助かる。……でも軽いのだけでいいからね？｣



……4月から考えて 相当仲良くなったと思う。
佐藤さんのこと もう怖いとか思わない。

一緒に書庫にこもる。 保管期間が過ぎているものは運び出さないと。


風磨くん、はやく帰ってきて手伝って欲しいな……。



｢……ねえ、中島さん 聞いてもいい？｣
｢はい？｣
｢答えたくなかったら全然 黙秘権使ってね？……菊池さんと、なんかあった？｣
｢あー……｣
｢ごめん、ほんとに こんなの聞くべきじゃないってわかってるんだけど ……菊池さんの顔ずっと死んでるじゃん？｣
｢ですよね、寝れてない顔してますもんね……｣
｢うん寝てないよねあれ……いや、大事なのはそこじゃなくて｣



｢なんにもないんです、ほんとに。……少し前に佐藤さんにされた質問、ちゃんと答えてなかったですよね。付き合ってないです 今も昔も｣



キスしてる光景を見て
佐藤さんの中の答えは決まっていたはずだ。

でも、これが事実なの。


大きい目を丸くする佐藤さんに
もうひとつ付け加えた。





｢今も昔もずっと片思い中なんです。
もし 相手が被ってなければ応援してください｣





心の底から嫌いになれたら楽なのに。

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