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はさみがシャキシャキと音を立てながら、私の髪を切っていく。
少しずつ短くなっていく髪をじっと見つめていると、ふと海さんと目が合った。
『可愛い。』
そう言って、目線を鏡の中の私から、私に移す。
吐息が耳にかかってくすぐったい。
「海さん、集中。」
照れを顔に出さないように、冗談っぽく言う。
すると海さんは、はーい、と言って私の後ろに移動した。
『うなじも綺麗だし、Aずるいよね。』
そう言って、私のうなじをつーっとなでる。
思わず肩が跳ねた。
「今はそういうのいいから! 早く切って染めてください!」
そう焦って言う私を面白がるように、海さんが笑う。
『今はってことは後からしていいの?』
「そういうことじゃなくて…っ。」
体が熱い。
『じゃ、染めてくねー。』
そんな私とは違って、海さんは何事もなかったかのように振る舞う。
なんか、むかつく。
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凛音 - とっても面白いです!更新お願いします! (2018年2月12日 15時) (レス) id: 9e4cd9a364 (このIDを非表示/違反報告)
みっきー - 面白いです!頑張ってください! (2017年10月23日 11時) (レス) id: 7809a2007e (このIDを非表示/違反報告)
Horry(プロフ) - OGW0219Pさん» ダイレクトに笑 嬉しい!ありがとうございます! (2017年10月10日 21時) (レス) id: 8bdb172de6 (このIDを非表示/違反報告)
OGW0219P(プロフ) - 好きです!!!!!!!! (2017年10月10日 20時) (レス) id: 9454d02d4c (このIDを非表示/違反報告)
ネオンガール - 読んだよ〜!続きが楽しみ♪ (2017年7月15日 21時) (レス) id: eac264aa47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Horry | 作成日時:2017年7月9日 0時