【まふまふ】突然ですが、いつも後ろに鎌もった死神がいます。 (ページ3)

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＃３鎌ページ3

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『つまり、死者を一人、死神界におくる、ということですか？』

「まぁ、そんな感じ、かな…」

夜道で2メートル以上離れて話をしている。

『えっ、ホントに精神科紹介しますよ』

「あっだから、僕は死神で…」

のだが…

「もう一度お話ししますと、これは死神界の一種の試験のようなもので、一人分の魂を死神界におくれば、後は自由という…、試験で…」

『住む場所がないから、私の家に住む、と…』

そう言うと、ぱぁぁあっと目を輝かせた死神くん(仮)

いやいや、いくら超絶イケボ＆超絶イケメンだからって、易々と騙されるわけにはいかない。乙女の一人暮らしに、イケメンが乱入だと！？

鎌を持っている時点で疑わしいと思ったが、死神界、死神、をすごく熱弁しているだけあって、本当にあるのかと信じてしまいそうです。え？正常だよね。

「Aちゃん？」

『おぅわぁぁぁ！』

気付くと死神くん(仮)の姿が目と鼻の先にあった。どくんどくんと心臓が加速する。

『しっ、死神くん(仮)！通報、通報するよ！？』

「あぁぁ、ごめん。えっと、なんか考え込んでたから…」

何なんだ。

恐怖よりも胸のばっくんばっくんの音が邪魔して、足が動かせない。

目の前の彼は、また照れたようにはにかんでいる。

「両手、前に広げて見て？」

『こ、こう？』

彼の言う通り、両手を前に広げると、するっと彼の手が絡められて、恋人つなぎになった。

『ななな何で！？』

「ふふ、手、柔らかいね」

熱さが体をグルグルまわる。

死神くん(仮)は無自覚なのか。目を細めて笑っている。彼の細くて長い手が触れた私の手が熱を帯びている。

『あわわ、いっ家の件、まだ了承してないよ！？』

「僕、みー君のメイド服姿の写真持ってる」

『家に入れない？私がそんな心の狭い人間に見えたか！？HAHAHAHAHA！！！入れるから絶対ください死神様』

「いーの？ありがとう！」

なんか、うまいこと、乗せられてね…

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