【まふまふ】突然ですが、いつも後ろに鎌もった死神がいます。 (ページ16)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:79,732 hit

＃１６鎌ページ16

・

『まふ君まふ君んんん！！』

家具も揃えた。空き部屋があったから、まふ君用の部屋にした。

彼が女の子の魂を送れなかった日から、一ヶ月ちょっとが過ぎたて、またそんなことが何回もあったらしい。

六月の、初旬。

「…んぁ、どーしたの？嬉しそうだね」

『そりゃぁもうっ！大ニュースだよ！』

私は急いでいた。

朝起きて携帯のニュースを見ると、なんと！みー君のアニメの声優さんたちがこの地方のショッピングモールでイベントを開くらしい。

一回発狂した後テンションＭＡＸで彼を起こしにいったため、普通の人は無視するなり怒るなりするところだが怒らないまふ君。

それどころか、イベントのことを伝えると一緒に喜んでくれた。

嬉しすぎて脳内で発狂。

『来週の日曜日なんだ。まふ君も共にゆこう！』

するとベッドに座って眠そうにあくびをする彼。

「ふぁっ…。うん、Aとデート？」

そう言ってふっ、と微笑む。

ぅあ、まただ…。

途端に自分の心臓が煩くなって、赤い顔を見られないよう目をそらす。

「A？熱？」

こういうところだ

『や、ちが』

「ホント？でも顔赤いけど…」

私の顔を心配そうにのぞき込んで、額に手をやる彼。

こういうところだ

こういうところで

収まりがつかないくらいに、私の心臓は暴れだす。

「A？」

『にっ、にっ』

「に？」

『荷物持ちじゃホスト顔ぉぉぉぉぉおお！！』

「ホスト？わわっ」

吐息がかかる距離に耐えられなくなって、まふ君に勢い良く布団をかぶせ全力で部屋を出て、扉をしめた。

なんなんだ……これ…

脱力してしまって、へにゃっと扉の前にしゃがみ込む。

二度寝早すぎ、と思うくらいすぐに彼の寝息が聞こえてきた。

胸のまえで服を掴むも、鼓動はおさまらず。

『えっ、あぁ！時間やっば』

時計を見るといつも家を出る時間を過ぎていて。

緊張しすぎて微かに震える手で、そらるに遅れるかも、とメールをうった。