脱出不可能

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TH『じゃあ、ここにしよっか！』





『やっ、！い、たい…！』




彼の選んだ場所は、腕




あまり深くはないけど、鋭い痛みが走る




TH『お仕置きなんだから当たり前でしょ？』





『や、めて…よっ』





TH『うん、もうちょっと』





ゆっくり傷をつけていく彼の目は本気だった




遊び半分なんかじゃない






それをみて再び私は恐怖に支配される




そして痛みは、更に強くなっていく





『い…っ、も、う…ご、めんなさい…っ』





TH『嬉しいなぁ…俺達が愛し合ってるっていう印が、Aの体に刻まれてるんだよ？』





『っ…ぅ…』






TH『お仕置きだけど、メリットがあるよね！ヒヒ』





『っ…こんな、メリット…っいらないっ！』




『…むしろ、っデメリット、だよ…っこんなの…』





彼を睨みつけようと腕から視線を逸らそうとするとまた痛みが走った



そして、生暖かいなにかが頬を伝う





『……血…っ』





ナイフで頬が少し切られたんだ、片方の手で触ってみてみると、手にはやっぱり血がついていた





TH『お前はさ、素直に嬉しいって言えないの？』





『っごめんなさい…』





また腕にナイフがあてられ、痛みに耐えるように、歯を食いしばった


そのせいか止まっていた涙が、また溢れてくる


しばらく我慢していると



TH『はい！できた！』


という声が聞こえた


自信満々の笑顔で言う彼の手は私の血でいっぱいだった




ゆっくりと腕に目をやると




そこにはくっきりと"영원한 사랑"



そう刻まれていた



"永遠の愛"



そんなものあるはずないのに



彼だとそれを手に入れる事ができる、



そんな気がしてならなかった



血がポタポタと床に落ちていく



腕の傷にゆっくり触れて彼は呟くんだ





『･･････綺麗だね』って…

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