あの子のスマホケースは花柄 (ページ9) - 小説

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彼女がいなくなってから、彼は彼女とやったゲームをただひたすらしていた。

セリフを完璧に覚えるくらいに。

彼女の家族が彼にくれた最後まで持っていたスマホは、もうボロボロで使い物になんてならなかった。

けれどそのケースは強く地面にたたきつけられたはずなのに綺麗なままだ。

不思議なくらいに美しい。

それは彼女にとても似合っていたからだろうか。

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作者名：床と友達 | 作成日時：2020年2月29日 11時