とくべつだからね2 短編 〜by Kei.Ｉ〜

甘えたい時（1） ページ7

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白い息を吐きながら首に巻いたマフラーに顎も埋めるようにして帰宅した１２月のある日。




午後８時。

夕飯に食べたのは一晩どころか、二晩も寝かせたカレー。



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午後９時。

いつもよりゆっくり湯船に浸かってウトウトしながら半身浴。



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午後１０時半。

パックをしながら洗濯物を畳んで、適当に掃除もして。



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午後１１時。

よし！マグカップにお湯を注いでインスタントのココアを作ると、テレビの前にスタンバイ。



あ！しまった、

つい２つ作ってしまった！




.......今日は慧くんいないのに。





毎週楽しみにしているサスペンスドラマ。

たまたま１話をリアルタイムで見たら面白くて毎週末一緒に観るのを楽しみにしている。






ソファに腰を下ろすと、

ふぅーっとココアの表面に波を作って冷ましながら
猫舌な私は最初の一口がどれくらい熱いのか少しだけビビりながらマグカップをかたむけて
薄く口を開けた時、




ブー、ブー....




テーブルに置いていたスマホのバイブが鳴った。


後で確認しようと、無視するつもりだったのに
いつもより長く鈍い音を立てるそれは着信を知らせていて



そういえば、メールの返事もまだ返してなかったっけ、？




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誰からかなんて確認しなくたって分かっているんだけど...



スマホを手に取り、

ほらね。やっぱり。




A「もしもし？」


『へへへ、Aちゃーん！』






賑やかな電話の向こう側、

上機嫌で私を呼ぶのは忘年会中の慧くんだ。

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