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前のめりになってAちゃんの肩につかまった俺の上半身を起こすように差し出されたいのちゃんの腕。






「大丈夫だった?」

「や、マジでごめん!大丈夫大丈夫!」




本気で心配そうなAちゃんだけど、





「人の彼女を口説かないでもらえますー?はいはい、離れていただけますー?」



嫉妬心丸出しのいのちゃんがさっさと俺をAちゃんから遠ざけようとしている。






「俺、顔面打つとこだったわ!」

「大ちゃん、ちゃっかりAに触らないでよー」

「いや、俺の心配してね?」





やれやれ。

俺の事は視界に入ってないのであろう、Aちゃんの手を引いたらもう二人の世界。




「ごめん、待たせちゃったから冷えた?」

「平気だよ。お疲れさま」




いのちゃんは片手でAちゃんの手を握ると、
もう片方の手でほっぺを撫でる。




「でも顔冷たくなっちゃってる。」



ごめんね、なんて言いながら更に顔を寄せようとしている。

見てるこっちが恥ずかしいんですけどー!




「ね、近いよ慧くん!」

「あ、やべ!キスしちゃうとこだった。」




まったく!
お二人さん、ここは人前ですよ。






でも


普段自分の感情をあまり表に出すことのないいのちゃんがAちゃんだけに出す甘い雰囲気と、

さっきまで俺と話してた時とはまるで違うAちゃんのわたあめみたいな笑顔に


なんか俺まで幸せな気持ちになる。





.





「あ、大ちゃんも飯だけ一緒に行く?」


飯だけね!、なーんて緩んだ顔して聞いてくるけどさ、




「いや、俺なんかもうお腹いっぱいだわ!」


そなの?、って不思議そうな二人に手を振り帰路に着く。






一人になった途端

街を包む夜の空気が一層冷たく感じるけど、
街路樹に付けられた控えめなイルミネーションを眺めるのも悪くない。




俺もそろそろオムライスを一緒に食べる相手がほしいなぁと思った人肌恋しい秋の夜なのでした。

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ゆか(プロフ) - ここさん» ここさん!いつもコメントありがとうございます!!こんなに久しぶりな更新なのに覚えててくれて嬉しすぎです!!これからもよろしくお願いします☆ (2018年1月20日 15時) (レス) id: db3ae38d99 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - お久しぶりです。昨日からあの慧くんに会いたくて久しぶりに読み返してました。そしたら朝更新のお知らせが来てハッピーです。また、楽しみに待ってます。 (2018年1月20日 6時) (レス) id: 96847bd06d (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 更新ありがとうございます。あー伊野尾君のヤキモチ、チューとか鼻血ぶーです。また、楽しみに待ってます。 (2017年5月28日 11時) (レス) id: 96847bd06d (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - ありがとうございます!なかなか更新出来ず申し訳ないですが、ここさんのコメントのおかげでまたやる気出ましたぁ☆これからも覗いていただけると嬉しいです!! (2017年5月26日 22時) (レス) id: db3ae38d99 (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 私このシリーズ大好きです。楽しみにしてます。 (2017年5月20日 16時) (レス) id: 96847bd06d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆか | 作成日時:2016年11月20日 18時

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