とくべつだからね2 短編 〜by Kei.Ｉ〜

小さくたってライバル（1） ページ14

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A「わー！カワイイ！！」

美希「どれー？私も見たい！」



お昼休みの休憩室。


小さな画面に二人で顔を寄せて覗き込んだのは綾子さんのスマホの待受画面。




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綾子「息子って、ほんと小さい彼氏だよー！

女の子も可愛いけど、また違った可愛さなんだよね！」



七五三の記念写真、袴姿の息子君は剣を持たせてもらって満面の笑みでポーズをしている。





A「目元が綾子さんにソックリ！」


美希「５歳ですでにイケメン！」







ブー、ブー、.......


そんな話しで盛り上がっている中、テーブルの上に置いていた自分のスマホが着信を知らせて震えた。




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その日の仕事後、急いで帰宅すると、







......あっ！いるいる。



アパート前の駐車場にハザードランプを点けて停車している一台のコンパクトカー。



運転席側に回ってコンコン、と窓を軽くノックした。




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「ゴメンね、急にお願いしちゃって...」


降りてきたのはお姉ちゃん。



A「ううん、聡ちゃんは？」



覗いた後部座席でジュニアシートに座ったまま眠っている。




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「ご飯もお風呂も済ませてきたから、朝まで寝ると思う。」


A「ふふ、分かった！」




私の部屋ベッドに移動させて、見守る先には３歳の甥っ子、聡ちゃん。


深い眠りなのに大事そうに握っているのは大好きな戦隊ヒーロー。




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「二次会も出席するから丸一日になっちゃうけど、」


A「うん、平気平気！」




「ママ、なるべく早く迎えに来るからいい子にして待っててね......」


そう言いながら聡ちゃんの頭を優しく撫でるお姉ちゃんは母親の顔で微笑ましくなった。



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明日、遠方に嫁いだ友達の結婚式に出席するお姉ちゃん。



お義兄さんは仕事だし、義両親は旅行中。

実家のお母さんに頼んでいたのだけれど、
昨日ぎっくり腰になってしまったそうで、お父さんは仕事だし。


明日は私が聡ちゃんと１日過ごすことになった。



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慧くんとの約束はまた今度にしてもらおう。



寝ている聡ちゃんを起こさないように、電話はやめてメールで連絡をした。

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