ここの軽音部は「MTK」*天てれ STORY② (ページ19)

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４９＿このドキドキは一瞬にして晴れるんだ。ページ19

「ねぇねぇ、もうすぐ？」

「はじまるよ！」

「ほら、MTKだ！！」

彩「みなさーん！」

あかり「こんにちはー！！」

何だろう、

やっぱりライブって楽しい！

さっきまでの緊張感なんてどこにも無くて、

ただみんなの笑顔が見たくなる。

すっごく嬉しい！！

聖夜「今日は、新曲の『ドキドキのち晴れ』を披露します。」

拓巳「絶対聞いてよなっ！！」

MTKのみんなも笑顔になってくれる。

それって、すっごく幸せだな。

「もしかして、恋の曲じゃない??」

「嘘、すっごく楽しみ!!」

恋の曲っていう意外性に喜んでくれるファンのみんな。

ちゃんと期待に応えなきゃ！！

羅夢「高く高くココロ背伸びしたら

遠く近く君の笑顔見えた」

千帆「気のせいじゃ...ないッ...よー」

彩「揺れて揺れて苦しくらい胸が

ビート刻むから好きになれるんだね」

あれ・・・

千帆がちょっと外すの珍しい。

大丈夫かな？？

一磨「ちょっと照れくさい言葉も、

言ってみたくて外に出たら」

千帆「こほこほっ......」

キーボードから手を離し、

胸を抑えて咳き込む千帆。

「えっ??」

「千帆ちゃんどうしちゃったの。」

「まさか、ライブ終了!?」

会場のざわめきより、

私たちの心のざわめきの方が大きい。

こんなこと一度も無かったんだもの・・・

彩「ドキドキのち晴れ！

ところによって涙」

どうしよ・・・

次は千帆が・・・・・・

まさか、ライブ終了なんて・・・・・・

羅夢「曇る心たそがれる日も

あーるけど！」

私が今にも泣き出しそうな時、

千帆のパートを羅夢が歌った。

もちろんばっちりな音程で。

彩「ぇ...」

羅夢「うふっ......!!」

こっちを向いた羅夢のウインクが、

これまでのMTKを一層すばらしくしてくれる感じがした。

樹音「千帆、私の隣で弾いてるふりしとこ?...」

千帆「うん、ごめん。」

同じキーボードの樹音が小さな声で支えてくれた。

羅夢も樹音まで・・・

私も頑張らないと！

彩.一磨「ドキドキのち晴れ！

全世界的に晴れ」

次の千帆も一磨が上手くカバーしてくれた。

みんな！！

羅夢「白い雲が作ってくれた

ハートマーク！」

彩「サンキュー！」

一磨「それじゃ出掛けようぜっ」

羅夢.彩「レッツゴー！」

やっと、終わった・・・