【テニプリ】木更津3兄妹

10部活での日々 ページ11

(貴方side)

葵「みんな、しゅーごう！」

今日も剣太郎の元気な声で部活が始まる。

葵「今日は朝はランニングと素振り、放課後は潮干狩りだよ。」

部活っていいものだと思う、青春してるって感じ。

なんで潮干狩りを部活でやるかと思う人もいるかもしれない。

何故かと言うと…まぁ、そういう部活だってことだよな…

でも潮干狩りだってちゃんと練習になってる。

楽しみながら強くなる、それが六角中テニス部のモットーってとこかな…

貴(でも、今は楽しんでる場合じゃないよ…)

小野寺さんに電話した時の事を思い出す、最後にあの人が言った言葉(結果を残さないとこの事は取り消しになるよ。)

それはきっと大会に出て勝てって事なんだろう。

レギュラーにならないと…それだけが心の中で渦巻く。

六角では毎回話し合い的なものでレギュラーを決めているらしい、事情を話せば試合に出させてくれるかもしれないけどそんなのは…ずるい。

では実力で…？と一瞬思ったが正直今の自分の実力じゃ無理だと勘が告げた、そもそも最近テニスしてなかったし…

貴「あれっ？」

いつの間にかみんな走りに行ってしまったようだ。

急いでついて行く、みんなの背中を…後ろから…そして抜かした、かなり後ろから。

部「えっ、ええーー速くね！」

佐「相変わらず速いね、かなり後から走ってきたのにね。」

亮「そんなに驚く事じゃ無いと思うんだけどな。」

葵「すごーい！僕もあんなに足速くなりたいなー。」

貴(足が速いだけじゃダメなんだ…もっと…もっと…)

亮「ねえ、Aこないだ俺に思い悩んでないって聞いてきたけど…今…A悩んでるよね。」

貴「う…」

その言葉は疑問ではなかった。とりあえず話題をそらさなければ、これ以上追及されないように。

貴「いや、みんなとテニスしたいなと…」

亮「ふーん、なら剣太郎に聞いてみれば。誰かと試合させてくれるかもよ。」

貴「それだっ！ありがとう！」

亮「う、うん。」

誰かと試合すれば自分の実力がはっきり分かるし…

貴「後で剣太郎に聞こう！」

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