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二宮さんの前で泣いてしまったあの日から、顔を合わせるのが気まずくて、休憩時間や定時後は逃げるようにオフィスから出る生活を続けている。
あの日、二宮さんは本当に美味しいお店に連れて行ってくれて、何も言わずにいつものように接してくれた。
でもそれが、私の心をきゅっと締め付ける。
いつのまにか梅雨も明けて、本格的に夏になってきた。
「Aちゃーん」
「はーい」
大野さんに呼ばれて、課長デスクへ小走りで近づく
「新しいデスクとイス、倉庫にあるかなぁ」
「どなたか交換ですか？」
「いや、新メンバー」
うふふ、と嬉しそうに笑う大野さんは、私の顔をじっと見つめた。
「ニノ〜！ちょっと手伝って〜」
「やだ」
「おい！笑」
大野さんは私の耳元に顔を近づけて小声でつぶやいた
「誕生日プレゼント渡してあげてよ、ロッカーにあるんでしょ」
目を丸くした私を、嬉しそうに見る
「Aちゃんと地下倉庫行ってさ、デスクと椅子取ってきて〜」
「…行く？」
二宮さんは、櫻井さんのことをちらっと見ながら私の顔をうかがう
きっと気を遣ってくれてる
「行きましょう？」
二宮さんはあの日のすぐあと、誕生日だった。
毎年プレゼント交換をしてるから、だいぶ前から用意してたんだけど、なんとなく渡しづらくて、
「なーんか久しぶりだね？」
何も言えずにいる私を見て、クスクス笑う二宮さん。
「Aちゃんが避けるからさぁ」
「…ぅ、」
「図星でしょ？」
「…すみません、」
「んふ、いーのよ？でも毎日しょーちゃんと来るのは気に食わないね」
「ちょっ…！」
いきなり大きな声で話し出す二宮さんに思わず慌てる
「んふ、行くよほら」
少し前を歩く猫背な彼を追いかけた。
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みにまむ - 続き楽しみにしていました！更新ありがとうございます。 (2023年2月16日 1時) (
レス) id: 658d3bfb20 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - またまた続けてのコメントですみません。。。 物語一気に読んじゃいました。 これで終わりなんでしょうか？ その後が気になります。。。 (2023年2月5日 3時) (レス) @page44 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - また続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 5のここの部分 内線の音で我に帰る。 これ正しくは我に返るではないんでしょうか？ (2023年2月5日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - 続けてのコメントですみません。。。 ひとつ前のコメントページ数が抜けてました。。。 すみません。。。 ページは4です。。。 (2023年2月5日 2時) (レス) @page4 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜分遅くにいきなりすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 あそこには、去年の今頃新しい係長が移動してきて、 これ正しくは異動ではないんでしょうか？ (2023年2月5日 2時) (レス) @page4 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なゆ | 作成日時：2022年9月8日 8時
