第74話 ページ25
窓の外が暗くなり、人間でいう寝る時間になったわけだが私は1人でぶらぶら廊下を歩いている。
何故かって、今日一日中ウルド様もルク様もいなくて昼寝ばかりしていたから。
夜になっても全然眠くならない。
部屋にいてもすることがなくこうして廊下を歩いているわけだが…。
「夜って怖い。」
だって廊下の奥とか真っ暗だし静かすぎて自分の足音しか聞こえない。
「なのになんで1人で廊下なんて歩いてるんだろ。」
ウルド様のいう通りやはり私は変なのか。
「A。」
「ぅきゃ…！」
突然かけられた声にビクッと肩が震え、ついそんな声を出してしまった。
恐る恐る振り返ると、そこにはまたもや怪訝な顔で私を見るウルド様がいた。
「…。」
「こ、こんばんは。ウルド様。」
「なんだ今の声は。」
「び、びっくりしちゃって…。その、怖かったから。」
「なら何故こんな夜中に1人でいる。」
「いや…そう、なんですけど。眠れなくて。」
「…来い。」
少し呆れた後、ウルド様はそう言い先を歩き出した。
言われた通り私も彼について歩く。
どこへ行くのかは分かっていた。
彼の部屋に着き、パタンと扉が閉まる。
「あの、何かお仕事の手伝いですか？」
「いや…昼間の続きだ。」
「え？……ん、ぅっ。」
私が聞き返した途端、彼の顔が至近距離にあり唇に柔らかな感触が伝わる。
いつもは私がお願いするのに、今回は何も言わずともしてくれたのが何だか嬉しかった。
少し口が開けばウルド様の舌がねじ込まれ、私の口内を乱した。
腰に回った手の指先が、つつ…と背筋をなぞる。
「んっ…ふ、ぁ…っ。」
ゾクゾクとした感覚に襲われている中、ウルド様が一歩ずつ歩を進めた。
そのせいで私も後ろへ下がるしかなく、キスをしながら躓かないようゆっくり後退した。
しばらくそうしていると、踵に何かがぶつかって後ろへよろけた。
正体はベッドで、そのままその上に寝転んでしまった。
そんな時、以前聞いたルク様の言葉を思い出す。
『俺が教えたウルド様に言うやつな、お前が血を吸われる時がいいぞ。』
『血を吸われる時ですか？なんで？』
『…その方が盛り上がるから。』
今がまさにその時では…？
「ウルド様。」
「なんだ。」
私に跨る彼に両手を伸ばし、頰に手を当てる。
そして、教えてもらったことを口にした。
「た、食べてください。」
「…？」
「私を…食べて。」
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ユーリ(プロフ) - ローズさん» 読んでいただきありがとうございます！ルク様もカッコイイですよね！もし余裕があれば作成させていただきます！^ ^ (2020年4月19日 6時) (
レス) id: cebf47b228 (このIDを非表示/違反報告)
ローズ - 全部読ませていただきました。本当に楽しかったです！特にルク様がカッコよくて...もしよければルク様の小説見てみたいです^^ (2020年4月19日 5時) (レス) id: 9c4c55a475 (このIDを非表示/違反報告)
ローズ - 本当に楽しかったです！！ (2020年4月19日 5時) (レス) id: 9c4c55a475 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - 藍風陽鈴さん» コメントありがとうございます！！私も続編作る方向ですのでその時はまた是非よろしくお願いします！！ (2020年3月8日 17時) (レス) id: cebf47b228 (このIDを非表示/違反報告)
藍風陽鈴(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日更新を楽しみにしてました。毎回キュンキュンドキドキニヤニヤが止まりませんでした笑続編も読みたいです……！ (2020年3月8日 14時) (レス) id: 5ab6d95f76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2020年2月9日 17時
