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第9話 ページ10

「平気?」


「あ…うん。」


「うなされてたよ。」


きっとそうだろう。
だってあれだけ怖い夢を見たんだから。


いつもなら…前の普通の日常でなら、お母さんが私の手を握ってくれていた。

これで大丈夫って、私の手を……


「ん?」


「ん?」


「手…。」


「ああ、君が寝てからしばらくベッドに座ってたら指を握ってくるもんだからさ、もう手繋いじゃった。」


そう言って繋いだ手を私に見せるようにして上げた。

そこにはしっかりと握られた手。


その瞬間なぜかブワッと顔が熱くなるのがわかった。

それがフェリドにバレたくなくて急いで顔を布団に隠す。


「Aどうしたの?寒い?」


「い、いい!寒くない!ちょっとえらいだけ!」


「本当大丈夫〜?あ、そうだ。お腹すいたでしょ?なんか作らせてくるね。」


「わ、わかった。」


フェリドはそう言ったが一向にベッドから離れようとしなかった。

気になって少し顔を出すと彼は困った顔で笑っている。


「な、なに。何で行かないの?早く行って。」


「いや、だって君が手を離してくれないから。」


ハッとして見ると、フェリドは力を緩めているのに私がギュッと握っているせいでまだ手はしっかりと繋がっていた。


「は、離せ!」


「え、僕のせい?」


「そ、そうよ!あんたのせい!」


「も〜、本当にワガママなんだから。」


フェリドは笑いながら私の頭をくしゃくしゃっと撫でた後部屋を出て行ってしまった。




「いや…。」


いやいやいやいや!
あり得ないんだけど!!


なんか今アイツがとてつもなくカッコよく見え…


「てない!!気のせい!熱のせい!クソフェリドめ。天然タラシかアイツ。」


そんなことを小さな声でブツブツと呟きながらまた目を閉じて冷静に考えた。


この感情は小学二年生の時以来だろうか。


昔から子役としてテレビに出ていたため恋愛なんてしたことは普通の子と比べて少なかった。


中学生や高校生辺りから本格的に女優として活動し始め、そんなものしている暇もなかった。


そして、そうこうしている内に世界は崩壊して子供たちしか残らなかった。


私は例外だが。



最初はうざがっていたはずだ。

鬱陶しいやつだと、そう思っていた。

……話すのはちょっと面白いけど。


絶対何かの間違いだ。


アイツなんて、フェリドのことなんて絶対……



「好きじゃない。」

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ユーリ(プロフ) - ゆゆ助さん» 大好きと言っていただけて嬉しいですっ。ありがとうございます! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - InaNyanさん» 頑張ってると思うと言っていただけて嬉しいですっ。今後もよろしくお願いします! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - いろいろ口だしてしまってすみません。この作品大好きです、更新頑張ってください! (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - InaNyanさん» ほんとにそれなです。ちょっと注文が多すぎるんじゃないですかね…?そんな言うんなら自分で書いた方がいいと思います。ユーリさんもあーしてこーしてって他人が細かく決めたものを書いていてもつまらないと思いますけど…。 (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
InaNyan(プロフ) - 夏季さん» これは私の勝手な意見ですが、作者様は作者様なりに頑張ってると思うのですが…。こんな部外者がすみません。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: 248aef0291 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年12月7日 2時

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