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第41話 ページ44

「つまりはあれだよね?僕に出会えて良かったって話だよね?」


「はぁ?頭腐ってるの?どこにそんな要素があったんだよ。」


もちろん彼のことが好きとか出会えて良かったと思ったことは本人には言っていない。


ていうか言えない。


フェリドは満足そうに私を見てまたいつものように頭を撫でた。


「Aの話がいっぱい聞けてよかったぁ。君の悪口言ってたガキがここにいたら殺してやったのに。」


「もう、またそんなこと言って。」


「だってムカつくんだもん。…あ、それより。」


「ん?」


フェリドはニヤッと笑って私を見た後言った。


「君はあと1週間後に20歳になるってことだよね?」


「あ。」


そういえばそうだ。
あと1週間後で世界が崩壊してでちょうど一年経つ。

つまりは私の誕生日。

最近色々なことがありすぎて忘れてしまっていた。


「お祝いしてあげますよ〜。プレゼントは何が良い?あ、やっぱり僕に1日なんでも尽くす券欲しい?」


「あんたの脳みそやっぱりデロデロに腐ってるわ。」


しかもその券私になんの得もないじゃん。
ただのパシリじゃねぇか。


「別に欲しいものとかないし。」


「あ、じゃあお酒飲む?20歳からならいいんだよね?」


「まぁそうだけど。フェリド意外とそうゆうとこ真面目なのね。」


「やだなあ。僕は真面目ないい子ちゃんだよ?」


ニコニコと笑ってフェリドは立ち上がった。


「さて、じゃあ君のために良いお酒を調達しようじゃないか。あ、クローリー君も呼ぼう。」


「可哀想ねクローリーさんは。わざわざ名古屋からまた来ないといけないなんて。」


「別に良いんだよクローリー君だから。」


なんて可哀想なんだろう。
これだからフェリドと付き合うには強靭な忍耐力が必要なんだ。


「まぁ、楽しみにしてる。」


私がそう言うと彼はニコッと笑って出て行ってしまった。



お酒を用意するって言ってたけど飲めなかったらどうしよう。

大人の人たちはみんな美味しそうに飲んでたけど、実際はどうなんだろうか。


一瞬フェリドにどんな味か聞こうと思ったが、そういえば彼はお酒なんて飲まなかった。


飲むのは人間の血だ。


彼らはこわーい吸血鬼なんだから。



「でも、ちょっと楽しみかも。」




少しだけ一週間後に早くなって欲しいな〜なんて思った。


フェリドは一体どんな物を用意してくれるんだろう。




しかし、私がお酒に弱すぎてベロベロに酔ってしまうのはまた少し先の話。

第42話→←第40話 〜昔話〜



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ユーリ(プロフ) - ゆゆ助さん» 大好きと言っていただけて嬉しいですっ。ありがとうございます! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - InaNyanさん» 頑張ってると思うと言っていただけて嬉しいですっ。今後もよろしくお願いします! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - いろいろ口だしてしまってすみません。この作品大好きです、更新頑張ってください! (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - InaNyanさん» ほんとにそれなです。ちょっと注文が多すぎるんじゃないですかね…?そんな言うんなら自分で書いた方がいいと思います。ユーリさんもあーしてこーしてって他人が細かく決めたものを書いていてもつまらないと思いますけど…。 (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
InaNyan(プロフ) - 夏季さん» これは私の勝手な意見ですが、作者様は作者様なりに頑張ってると思うのですが…。こんな部外者がすみません。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: 248aef0291 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年12月7日 2時

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