第38話 〜昔話〜 ページ41
今日は私の18歳の誕生日だ。
残念ながら家で祝ってくれる人は誰もいないため、今日あるドラマの撮影現場でみんながお祝いしてくれると言ってくれた。
けど私が演じる役が馬鹿みたいに狂った女殺人鬼なんだけど、そんな奴の誕生日を祝って大丈夫なんだろうか。
午前中までは学校。
わけのわからん科学の授業から始まりわけのわからん数学の授業で終わった。
本当意味分からない。
点Pってあれどうやって動いてるんだよ。
なんだよサイン、コサイン………、なんちゃららって。
なんだっけ、たんじゃ…、たんじょん…。
「サイン、コサイン………タンジェントか!」
「きゃっ。なに?Aちゃん。タンジェントなんて叫んで。数学好きなの?」
「あ、や、嫌い。ごめんね驚かせて。」
「いえいえ。そんな数学嫌いなAちゃんにお仕事だよ。数学の先生がノート集めて持って来いって、数学係に伝えろって言われた。」
えー。
めんどくさーい。
けどやるしかないかぁ。
「あとお誕生日おめでとうAちゃん。午後から撮影だってね。頑張って。」
そう可愛らしい顔で笑ったのは隣の席のカスミちゃん。
目立つ子ではないがいつも私を気にかけてくれる。
控えめに言ってめっちゃ好き。
その子にお礼を言ってノートを集めた。
集めるごとに、「ハッピーバースデー美人ちゃん。」
「誕生日おめでとうAちゃん。」
「18歳だな!“なめらかな口どけ”!」
などとお祝いの言葉を言ってくれる。
ちなみに“なめらかな口どけ”は私がやってるチョコレートのCMのセリフだ。
言われるとなんか恥ずかしいな。
「あれ、ミヨちゃんとモナちゃんいない。」
トイレかな。
早く集めたいし呼びに行くか。
先に集めたノートを数学準備室に持って行くと残りの2人は後で各自持ってくるように伝えろと言われた。
「お、そいえばお前今日誕生日だってな。おめでとさん。なめらかな口どけは美味いぞ〜。」
アンタもかい。
小さくため息をついて女子トイレの方に向かうと案の定中から2人の声が聞こえた。
早く伝えて仕事行こ。
そう思って中に入ろうとした時…、
「ねぇ、Aちゃんってさー……ウザくない?」
…はいでた悪口。
別にいいけど。
「…チッ。」
おっといけね。
ついつい舌打ちが。
「えー、なに突然。」
ほんとそれ。
なに突然。
気になるからちょっと聞いて行こうかな。
なんて思える私のメンタル神じゃない?
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ユーリ(プロフ) - ゆゆ助さん» 大好きと言っていただけて嬉しいですっ。ありがとうございます! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - InaNyanさん» 頑張ってると思うと言っていただけて嬉しいですっ。今後もよろしくお願いします! (2019年3月21日 0時) (レス) id: ec0c133e4a (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - いろいろ口だしてしまってすみません。この作品大好きです、更新頑張ってください! (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ助 - InaNyanさん» ほんとにそれなです。ちょっと注文が多すぎるんじゃないですかね…?そんな言うんなら自分で書いた方がいいと思います。ユーリさんもあーしてこーしてって他人が細かく決めたものを書いていてもつまらないと思いますけど…。 (2019年3月20日 22時) (レス) id: 79e1c2e2f0 (このIDを非表示/違反報告)
InaNyan(プロフ) - 夏季さん» これは私の勝手な意見ですが、作者様は作者様なりに頑張ってると思うのですが…。こんな部外者がすみません。 (2019年1月29日 20時) (レス) id: 248aef0291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年12月7日 2時