prologue ページ1
冷たい牢の中で、私は黙って彼の話を聞いた。
「苦しいときは誰かに頼り、守ってもらいなさい。きっと君の手を取ってくれます。」
「…こんな、血まみれの手なんて誰も握ってくれない。誰も私を守ってくれない。」
「そんなことはありません。いいですかA、よく聞きなさい。」
私の牢から彼の顔は見えないが、きっと微笑んでいるんだとわかった。
柔らかくて優しい声。
「必ず、君のことを大切にしてくれる人はいます。守ってくれる人はいます。だから、今はただ耐えるんです。」
「…そんな人いるわけない。だって、私はこんなにも穢れて………「A。」
「A。私は君のことを穢れていると思ったことは一度もありません。それはあの子達も同じですよ。」
ギィとどこかの扉が開く音が聞こえた。
「もう時間のようです。」
数人こちらへ向かって来ているのがわかる。
隣の扉が開き、出て来た彼は私に向かって微笑んだ。
「大丈夫。」
その一言だけ言って歩き出す。
「あ…いや、やめて!お願い、連れて行かないで!
待って…______!!」
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時々雨(プロフ) - 返信頂けて嬉しいです。ありがとうごさいます!のんびりといつまでも待ちますので、無理なく頑張ってくださいね。楽しみにしてます! (2020年9月10日 1時) (レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - 時々雨さん» コメントありがとうございます!続きがなかなか思いつかなくて無理かなぁと思っておりましたが、今回そう言っていただけたのでまたストーリーを考えて頑張っていきたいと思います!時間はかかるかもしれませんが自分なりに作成していこうと思います! (2020年9月8日 21時) (レス) id: 201a018e64 (このIDを非表示/違反報告)
時々雨(プロフ) - コメント失礼します。だんだんと主人公が自分と向き合いはじめ感情に名前がつきはじめ、どうなっていくのかと気になります。続きはない感じでしょうか…?とても気になる内容で是非続きを読んでみたいです! (2020年9月8日 16時) (レス) id: 53cd215612 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - BT21 さん» 面白いと言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2019年9月16日 21時) (レス) id: 6f16964e99 (このIDを非表示/違反報告)
BT21 - 凄い面白いですね松陽先生も出てくるし続き楽しみです更新頑張ってください (2019年9月16日 21時) (レス) id: e3d4fbe2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユーリ | 作成日時:2018年6月16日 0時