第2話 ページ4
「…い、た…。」
腰の痛みに耐え、私は乱れた服を整えた。
背中のファスナーに手を伸ばすも、何だか力が抜けて上手くあげられない。
ウルド様はそんな様子を見て私の頭を撫でてくれた後、すぐにファスナーをあげてくれた。
「あ、ありがとうございます。」
「シャワーでも浴びてこい。」
そう言われたので私は廊下に出て女の吸血鬼に話しかける。
彼女について行くと、シャワー室に案内された。
そこで一通り身なりを整え、用意されていた新しいドレスワンピースに着替える。
相変わらず可愛いデザインに感心しながら廊下へ出た。
すると、ちょうどルク様がいて彼は笑って手を振っていた。
「ルク様っ。」
「何してんだ？……あー、そうゆうことね。だからシャワー室。」
悟ったのか、ニヤニヤしながら私の頭を雑に撫でた。
…あとでレスト様に髪結ってもらお。
「ほら、ウルド様のとこ戻るぞ。」
それに頷いて部屋に戻ると、彼は窓の外を眺めていた。
私たちに気づき、こちらを向く。
「もうすぐ日本に着くそうですよ。」
「そうか。」
「暇でしたねぇ。…あ、暇じゃなかったか。」
私の方を見ながら、ルク様はニヤッとした笑みを浮かべた。
恥ずかしさとイラつきが生まれて彼の足首を蹴った。
「いたっ。」
笑顔でそう言うあたり、全く痛みなどないのだろう。
「ほらガキは昼寝でもしてろ。」
「ガキじゃないっ。それにもういっぱい寝たので眠くないです。」
「へぇ、いい夢見れたか？」
「……夢…？」
ルク様にそう言われて夢のことを思い出した。
あれ、なんか変な夢見た気がする。
ていうかここ最近はずっとその夢しか見ていない。
「…どうした？」
「あ、いえ…。最近、変な夢を見るんです。」
「変な夢？いつからだ。」
「具体的には覚えてないですけど…。えっと、上位始祖会に私も出た…っていうか出ちゃった時からです。」
「へー。で、内容は？」
「なんか、男の子？と男の人と話してる夢。」
「誰？」
「顔は霞んでてよく見えないんです。その人達が私に何か言ってるんですけど……うーん。思い出せない。」
「その男の人ってウルド様じゃないのか？」
「違いますっ。ウルド様だったら少し見ただけですぐにわかりますっ。」
「…お前だいぶ恥ずかしいこと言ってるけど。」
ルク様にそう言われ、ハッとしたがまた彼がニヤニヤしていたのでもう一度蹴ってやった。
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ユーリ(プロフ) - 斑鳩@見る専さん» ステキなコメントありがとうございますー！！とっても嬉しいです！！バタついてて全く更新できていませんが落ち着いたらまた更新するのでぜひ読んであげてください！！ (2020年11月29日 7時) (
レス) id: b0d63da9ea (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩@見る専(プロフ) - ほうほう ただの子供が吸血鬼に愛される話かと思って見てみれば、途中から あれこの子結構重要ポジではと思われる描写が少しずつ出てきて あ やっぱり重要な方なんですなってなって 凄く引き込まれました！ いつも更新ありがとうございます！ (2020年11月29日 1時) (レス) id: d0afc845e0 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - あすきさん» ありがとうございます！病院で働いてるもので仕事が忙しいですが頑張っていこうと思います！ (2020年10月17日 11時) (レス) id: 5fad441ba2 (このIDを非表示/違反報告)
あすき(プロフ) - これからの展開が楽しみです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年10月17日 11時) (レス) id: a838b5fe09 (このIDを非表示/違反報告)
ユーリ(プロフ) - Rさん» ほんっとうにお待たせして申し訳ありません！！まだ楽しんで頂けてるなんて嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年7月19日 21時) (レス) id: f5d30a9e8a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユーリ | 作成日時：2020年3月9日 10時
