KING ROADS Ⅱ (ページ9)

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58 L sho ◎ ページ9

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『いや今日が初めてで』

健人｢じゃあ、これからは来てよ。
ゆーて俺も今日が初めてなんだけどさ笑
会ったら一緒に飲もう？｣

『是非！！』

なんか、どことなく勝利に似てる気がして。
なんだろう。
勝利はこんなにフレンドリーな方でも無いのに
なんか、どこかが掠ってるっていうか。

だからだろうか。
また話したくなった。

それからというもの、一人でも
お店の勉強も踏まえてよくその店に行くようになった。

ゆりさんと行くこともあったから
二人の仲も良くなっていた。

連絡を取り合うでもなく
ただこの店で繋がってるだけの人。

でもそのうち、もう1人の兄貴のように慕っていて
2人で話すうちにゆりさんへの想いも
とっくにバレていたことを知った。

『でも、ゆりさんは兄貴のことが好きなんすよ』

「双子の？」

『うんそう。なんでも器用にこなせちゃって～
大人でポーカーフェイスでクールで正義感強くてカッコイイの。』

「ダダ褒めじゃん笑」

『大っ嫌いっすけどね』

「ふーん？」

『なんでも俺に譲っちゃうねん。そんで我慢してねん。ほんまアホやろ？』

「兄貴もお前のこと大っ嫌いで大好きなんだろうな」

『意味わかんないっすよ』

「紫耀はいい子だから、そのうちわかるよ」

そう言って歯を見せて悪戯に笑う。

性別関係無しに人を惹きつける力を持ってるな。

あーやっぱり勝利みてぇ。

ほんま、意味わからん。

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