KING ROADS Ⅱ (ページ32)

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この重い空気、どうしようもなくて黙ってしまうと、

風磨「あ、佐和子これ言ってた種類じゃね？」

佐和子「え？ぅ、うん。あとこれも」

風磨「あ～いいじゃん。おい双子も早く選べよ
俺喉乾いちゃったからこの後どっか店入ろうぜ」

何も知らないはずの風磨くんは
まるで全てわかってるかの様に気を利かせてくれて
本当いつまでも頭が上がらない。

俺達も選ぶ為に寄るとさりげなく俺達2人の間に来て肩を2回叩いた。

[ 「大丈夫だ」] まるでそう言っているかのように。

「紫耀、いつもの2つずつで良かったよな？」

『せやな。あとこれ、もう少しで予備なくなる』

勝利の切り替えに俺も乗る。

今は店のこと。
きっと俺達の考えたことは一緒だった。

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無事に会計を済ませて
荷物は店に送って貰えるように業者に頼んだ。

風磨「よーーし！お前ら昼飯は？」

『まだやんな？』

「うん。」

風磨「じゃあうちの店来いよ、すぐそこだし。な？」

佐和子「いやあんた何我がもの顔でうちの店とか言ってるのよ笑」

風磨「ネチネチうっせぇな～」

佐和子「あ"ぁ？！」

なんかさわさん。

『変わらんな』

「本当だな。」

なんて言い合ってる2人には聞こえないような声で
俺達は笑いあった。

安心したんだ。

それから俺達は車だったから
風磨くんに運転してもらって佐和子さんの店に向かうと本当に車で5分程の距離に店はあった。

外装も黒を基調とされたシックな作りで

『風磨くん好きそう～』

風磨「だろ？笑さすが、わかってんじゃ～ん」

って髪の毛わしゃわしゃしてくる。

佐和子さんに誘導されてお店の中に入ると

オムライスのいい匂いが広がっていた。

佐和子「ごめんその辺座ってて！」

そう言ってカウンターの奥に入っていくさわさんを見送って
風磨くんが座った席の向かいに勝利と座る。

佐和子「うん、もういいからとりあえず１回来てって」

佐和子「なに？.......あーもうわかったから！早く！！」

と誰かとの会話が聞こえてきてまたカウンターを覗くと

『あ.......』

俺の声で勝利も顔を上げると

「岸くん.......」

驚いた顔でフリーズしてる岸くん。

岸「え、ちょ。ま.......え？本物？」

風磨「逆に偽物連れてくる方が難くね？」

佐和子「うんまあでも私も偽物かと思った笑」

岸「だよな？これ夢？」

全て変わったと思ってたモノは
何も変わっていなかったのかもしれない。

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