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永瀬 ｢なーんか俺ら大抜擢やん｣
なんて鼻歌歌いながら運転する永瀬。
A ｢そうだね〜｣
永瀬 ｢何？嬉しくないん？俺が相棒やと不満なん？｣
A ｢うん｣
永瀬 ｢うんって！おい！！｣
A ｢もううるさい〜笑｣
永瀬 ｢お前が笑うようんなってほんま良かったわ。｣
A ｢え？｣
永瀬 ｢いや同期俺ら2人だけやん？
唯一の同期が無感情みたいな女でまじしんどかったからな？笑｣
A ｢あ〜、そんなこともあったね〜｣
もう、遠い昔のことみたいだ。
こうして普通に笑って人と話せるようになったのも
あの二人のおかげ。
永瀬 ｢あ、ここやない？｣
A ｢あ、うん名前合ってるね、ここだ｣
車で10分ほどの距離にあるその建物に入ると
すぐに部屋に誘導されて永瀬と緊張しながらも
これから一緒に仕事をしていく相手と顔合わせをする。
ノックをして部屋に入ると
私たちの挨拶よりも先に
？｢A｣
私の名前を呼ぶその相手。
A ｢やっぱり、そうだと思った｣
永瀬 ｢お前知り合いやったん？！｣
A ｢いや、うん。｣
？ ｢すみません、ご挨拶遅れてしまいました。
私、こういう者でございます。これから宜しくお願い致します。｣
そう言って名刺を差し出し、
永瀬に頭を下げるその主に問う。
A ｢どういうこと？健人くん｣
健人 ｢ごめん、こればっかりは本当たまたま。
他社との共同プロジェクトって聞いてどんな人いますか？って話した時にAの名前出たからさ。｣
A ｢そう、｣
とは言ってみたもののやっぱり納得はいかない。
神宮寺部長から渡された名刺に記された [ 中島健人 ]は私の知ってるその人だと思ってはいたけど
いざ仕事中にこうも前にしてしまうと
思考が追いつかない。
永瀬 ｢とりあえず、、｣
健人 ｢あ、すみません。じゃあ始めますか｣
状況が掴めていない永瀬はさておき
私も仕事はしなくちゃ定時に間に合わない。
そこから話し合いは順調に進み、帰る頃には
自分たちが先頭になって進んでいく仕事に期待感を覚えていた。
永瀬 ｢本日はお忙しい中ありがとうございました。
ではまたこちらのパンフレットが出来次第お伺い致します。｣
健人 ｢はい、宜しくお願い致します｣
A ｢では失礼致します｣
ドアを閉める時、目が合った気がしたけど
きっと気の所為。
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作者名：リボンさん | 作成日時：2018年8月22日 22時
