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第七話 ページ9

太宰さんにふいをつかれたようにそう言われて、僕はひどく驚いた。初対面であるはずのこの人が、……僕に、僕なんかに似てる?


心の中を疑問で埋め尽くされていた僕と違って、隣に立つお兄さんは至って冷静なようだった。



「……ふふ、太宰さんは面白い冗談をおっしゃるんですね」


「いやいや、本当に似ているよ。……まるで “実の兄弟”みたいだ」



そう言った太宰さんの声のトーンが、急に下がったように感じられた。……なんだかこの二人の間の雰囲気が怖い。気のせいだろうか?



「……すみません、本当はあなた方ともっとお話をしていたかったのですが、少し所用がございまして」

「えっ、あ……、こちらこそ、すみませんでした。長々と」

「あはは、大丈夫だよ」

「あの、本当にいいんですか……お金……」

「いいって、いいって。気にしないでね」


お兄さんは立ち上がると、僕らに背を向けながら振り返って言った。






「今日は楽しかったよ。…………“また”、会おうね。────────中島敦くん」





彼がにこりと微笑んだ瞬間、僕と太宰さんの周りを強い風が吹き抜けた。


「うわっ!」


僕がびっくりして目をつむる直前、……かすかにあのお兄さんの後ろ姿が見えた。ただ、その綺麗な黒髪の内側から……ふわりと、一束の青髪が見えた気がした。

僕が完全に目をとじ、そして再び目を開けたときにはお兄さんはもう何処にも居なかった。





「……誰だったんだろう。僕に、似てる……お兄さん」

「……」


太宰さんは、じっと彼の進んだ道を見つめていた。






「……って、ああっ、もうこんな時間だ!太宰さん、戻りましょう!昼休み終わっちゃいます!」


「……そうだね、……敦くん」

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千代@安定くん愛してる(プロフ) - 凍り姫さん» ありがとうございます!本日ひさびさに更新することが出来ました。更新が遅くて本当に申し訳ないです… (2019年9月8日 20時) (レス) id: 06cd9985f5 (このIDを非表示/違反報告)
凍り姫 - 続きが楽しみです!頑張ってください!! (2019年1月12日 2時) (レス) id: 7ecdf95431 (このIDを非表示/違反報告)
千代@安定くん愛してる(プロフ) - 姫女さん» コメントありがとうございます。更新遅れて申し訳ないです!そして不覚にも笑ってしまいましたw (2018年12月23日 23時) (レス) id: 8c6514bcbc (このIDを非表示/違反報告)
姫女 - おい、其処のお兄さん場所変われ (2018年8月16日 1時) (携帯から) (レス) id: 8d2132b5e1 (このIDを非表示/違反報告)
千代@安定くん愛してる(プロフ) - カラナ(月華)さん» ありがとうございます!忙しくてほんっっとうに更新遅いですが、がんばっています!コメントありがとうございます!! (2018年8月2日 0時) (レス) id: 8b4fc0089f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:果汁入りラムネミックス | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年3月13日 13時

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