二代目と言われた女 ページ12
もし、女帝が帝国側にいたらと書き記す歴史家は少なくない。
「オーベルシュタインのように冷血冷静な判断を下せる、ローエングラム王朝の数少ない人材と化していたであろう。軍務尚書と手を組み、ロイエンタールが早めに始末されていた可能性がある。」
こう書き記す歴史家は女帝の表を見て考えたことではあった。
しかし、帝国側で育ち、働いていれば十分にあり得た話である。
「オーベルシュタインとカーチャルは半分は同じであるが、半分は違う。女帝には、現実とそこにいる市民の心情を、うまく配慮することが出来る。だからこそ軍務尚書と敵対し、ミッターマイヤー、ロイエンタールをまとめ、最大の敵となっていただろう。」
カーチャルは生きている間にこの二つの意見の本を読んだが、後者は素晴らしいお世辞と過大評価と示した。
半分は同じと書かれたことには一切触れなかったが、血か思考かと聞かれると「両方かな」と答えたらしい。
女帝の最大の欠点は考えすぎにある。
前にカーチャルが考えたイゼルローンの対策だが、結果として意味をなさないもととなった。
「大規模な大部体を用いてイゼルローンに侵攻は、帝国の現状をみてきわめて少ない。」
という考えには至らなかった。
ヤンの思考の共通点を見いだすポイントにはなった。
ヤンがハイネセンから帰還し、ドーソン大将からの命令を聞いて、二人は初めてその思考法にたどり着いた。
そこだけを見て帝国側に女帝がいたら、“二代目ヤン・ウェンリー”と書くものもいた。
その“二代目ヤン・ウェンリー”は留守の間のイゼルローンを任されるのではと、不快感に満たされていた。
その不快感が怒りに変わったのは宇宙暦七九七年四月一三日であった。
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花子(プロフ) - クルーゼルさん» こちらこそよろしくお願いします！気長に更新待ってますー！ (2015年7月10日 13時) (
レス) id: 67c88410cf (このIDを非表示/違反報告)
クルーゼル - 花子さん» 友達に一巻を貸してしまい更新が!!EDは決めてありますから、完結はさせます。これからもよろしくお願いします!! (2015年7月8日 17時) (レス) id: 123f7b7524 (このIDを非表示/違反報告)
花子(プロフ) - まさか占ツクで銀英伝小説を拝める日が来るとは…!! (2015年7月4日 18時) (レス) id: 50b1266a99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クルーゼル | 作成日時：2015年5月13日 21時
