すれ違い2 ページ44
ビジホに泊まって帰宅したら、すでに風磨は出かけた後だった。
綺麗好きな風磨の部屋は、今日も相変わらずホコリひとつ落ちてなくて、きっと私がいなくなっても風磨の世界は何も変わらないのだろうと思ったら、胸が締め付けられた。
別に行くあてなんてどこにもない。
だけど、あんな場面を見てこれから先も風磨と一緒にいるなんて出来るわけない。
少ない荷物をまとめて、リビングを見渡すといつも風磨が着ているダウンがソファに置いたままになっていた。
ダウンを手に取りハンガーにかけ、クローゼットへしまおうとした時、不意にいつもの風磨の香水の香りがして手が止まる。
思わずそのダウンへ顔を埋めると、堰を切ったように涙が溢れて止まらない。
どれだけそうしていただろう…
突然ドアが開く音が聞こえ、反射的に振り返った。
風「…なにしてんの？」
久しぶりに風磨の顔を見た気がした…
「なんでもない…」
そう言って、ダウンをしまいクローゼットを閉めた。
その間にも風磨はどんどん私に近づいてくる。
風「…じゃあ、何で泣いてんの？」
理由なんて、言える訳ない…
風「リビングの荷物、あれ何？」
言葉を発したらせっかく止まった涙が、また零れそうになるから声が出ない。
「はぁー…」と溜息をつき、風磨が私を抱き寄せる。
風「出ていくとか言わないでよ…」
抱きすくめられながら耳元から聞こえる風磨の声に、心が揺れ乱される。
「…ふ…まこそ…もう…やめて……」
結局涙が溢れて途切れ途切れになりながら、やっと言葉を絞り出した。
風「ねぇ…それ昨日から言ってるけど、何なの？」
少し身体を離し、私の腰に手を回したまま顔をのぞき込むように聞いてくる。
自分からは絶対言わないんだ…卑怯者……
「…わたし、見たの」
風「なにを？」
「風磨と女の子がキスするところ」
風「………………は？」
「昨日、風磨帰ってきた時、女の子と一緒だったでしょ？」
記憶を呼び起こすように思案する顔も、今の私には白々しく思えてしまう。
風「…見たの？」
そう聞かれ、こくんと首を縦に振る。
風「…嘘。見てねぇじゃん」
風「確かに、キスされそうになったけど、俺避けたよ？」
風「女の子に乱暴はできないから、相手のペースで話してたけど。
でも、キッパリ好きな人がいるから無理って言ったら、怒って帰ってった(苦笑)」
何それ…
じゃあ…私の勘違いだったってこと…？
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匿名 - ？さん» ってか私が読んでいる作品の所に必ず現れますが随分とお暇なんですね(笑) いちいち私が見てる作品の所に来て楽しいですか？(笑) そこまでするって本当笑えますわ(笑) (2023年3月28日 22時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
？ - 作者様、結という方は間違い探しオタクの荒らしなので無視していいです。最後まで間違い探ししまくってコメント欄埋め尽くした挙げ句最後に嫌味言う時点でもうお察しなので。 (2023年3月27日 23時) (レス) id: ce3d4ae5a1 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみませんm(._.)m 最後に主人公ちゃんって靴をつくるメーカー(会社)で 働いていたんでんすね。 物語最初から読んでいる筈なのに分かりませんでしたよ(._.) (2023年3月27日 23時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語無事に完結しましたね。 ハッピーエンドで良かったです。 物語は完結してしまいましたが。。。 その後の2人が気になります(笑) (2023年3月27日 23時) (レス) @page50 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - どうもです(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2023年3月23日 18時) (レス) @page48 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プルメリア | 作成日時：2023年1月18日 8時
