腕の中 ページ40
その日は例によってソファで寝ると言う私と、ベッドで一緒に寝ようと言う風磨の攻防が続いて、結局風磨の粘り勝ち。
風「なんもしねーから。ほら、早く来いって」
ベッドの半分を空けて寝転がりながらそう言われ
「…お邪魔します…」
そう言って、空いたスペースに入る。
私が布団をかけて寝る体勢になったのを確認した風磨が、部屋の電気を消そうとした時、突然また恐怖と不安が襲って
「消さないでっ…」
思わず声を上げていた。
風「…何？どーした？」
驚いた顔で、上から私の顔を見てくる風磨の顔を見て
「…あ…ごめん…」
ハッと我に返った。
気まずい雰囲気を感じて、風磨の顔を見られない。
すると、
風「…おいで」
そう言ったかと思ったら、身体を強く引き寄せられ、布団の中で抱きしめられた。
風「俺がいるから。
大丈夫…安心して寝な？」
そう言って、電気を消した。
暗がりの部屋なんて、いつぶりだろう。
だけど、不思議と全然怖くない。
身体で感じる風磨の存在と、耳元で聞こえる鼓動と息遣いは、私を安心させた。
「…ふーま…？」
眠気に襲われながら名前を呼ぶと
風「…ん？」
すぐに返事が返ってきた。
その優しい声と、風磨の匂いに包まれている事に安心し、私は本当に久しぶりに深い眠りについた。
翌日、まだ空が明けきらない時間に目が覚めた。
ふと隣を見ると、風磨の寝顔がすぐそばにあって昨夜の記憶が甦る。
…仕事、どうしよう。
行きたくないな…
でも、辞めたら生活できなくなっちゃう…
ここにも、いつまでもいる訳にいかないよね…
風磨に迷惑かけて…
ほんと、私、しょうもない…
色んな感情がぐちゃぐちゃになって、別に泣きたくないのに涙がどんどん溢れる。
堪らず風磨の胸に顔を埋める。
風「…A…？どした？」
寝ていたはずの風磨の声が聞こえて、そのままギュッと抱きしめられる。
「…何でもない」
泣いている事がバレないように何とか返事をすると
風「…何か、不安になった？」
不意にそう聞かれ固まった。
風「…大丈夫だよ。お前には俺がいるじゃん？」
まだ眠いのか、体温の高い風磨に抱きしめられるとまた眠気が襲う。
「…ありがと」
そう言うと、また風磨の腕の力が強くなった気がした。
結局、二度寝から起きると既に風磨は出かける支度を整えていて、わたしは寝起きのまま風磨を玄関で見送った。
「行ってらっしゃい」
そう言うと
風「これ」
渡されたのは合鍵だった。
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匿名 - ？さん» ってか私が読んでいる作品の所に必ず現れますが随分とお暇なんですね(笑) いちいち私が見てる作品の所に来て楽しいですか？(笑) そこまでするって本当笑えますわ(笑) (2023年3月28日 22時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
？ - 作者様、結という方は間違い探しオタクの荒らしなので無視していいです。最後まで間違い探ししまくってコメント欄埋め尽くした挙げ句最後に嫌味言う時点でもうお察しなので。 (2023年3月27日 23時) (レス) id: ce3d4ae5a1 (このIDを非表示/違反報告)
結 - 続けてのコメントですみませんm(._.)m 最後に主人公ちゃんって靴をつくるメーカー(会社)で 働いていたんでんすね。 物語最初から読んでいる筈なのに分かりませんでしたよ(._.) (2023年3月27日 23時) (レス) id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - こんばんは(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語無事に完結しましたね。 ハッピーエンドで良かったです。 物語は完結してしまいましたが。。。 その後の2人が気になります(笑) (2023年3月27日 23時) (レス) @page50 id: 361e8a8309 (このIDを非表示/違反報告)
結 - どうもです(*^^*) 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2023年3月23日 18時) (レス) @page48 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：プルメリア | 作成日時：2023年1月18日 8時
